「水道が枯れる日」が迫るメキシコシティ、「デイゼロ」の脅威に直面している世界の都市
温暖化する地球への適応
地球が温暖化するにつれて、世界中の降雨がより不規則で極端になることが科学的に明らかになっている。つまり、規模が大きく、期間も長い干ばつがより頻繁に起きるのだ。 メキシコシティでは、メトロポリタン自治大学アスカポツァルコ校の経済成長と環境研究のリーダーであるファビオラ・ソサ・ロドリゲス氏のような科学者たちが、この危機を長期的な水問題の解決策を推進する機会として活用している。氏は、工業および農業用の廃水処理と、家庭の水使用量を2倍にできる雨水収集プログラムの拡大の必要性を指摘している。 「多くの人はデイゼロについて話すのを嫌がります。なぜなら、デイゼロは人々に恐怖心を抱かせ、非常事態だと感じさせるからです」とロドリゲス氏は言う。「しかし、私たちが持たなければならないのは、まさにこのような危機感なのです」
文=David Shortell/訳=杉元拓斗