国民無視の「年収の壁」には、もううんざり…!厚労省の「悪手」と財務省の「経済音痴」で野ざらしにされるこの問題に、私が一石を投じます!【経済学者の提言】
早く「収入の壁」をなくしてほしい
社会保険料を普通の税にするための財政コストは、先ほど試算したとおり3.4兆円である。 政府では現在、13.9兆円の補正予算を組もうとしているが、そこに3.4兆円の、社会保険料が悪税であることを解消するための財政支出を入れるべきである。 現在なされている「年収の壁」対策は、期間を2年として企業に助成金を払って労働者の負担を減らすというもので(「『年収の壁』130万円超でも2年まで扶養に 10月から」日本経済新聞2023年9月23日)、複雑で事務コストがかかり恒久的な解決策にはならない。 一方、この3.4兆円は恒久的な解決策であり、壁をなくし手取りを増やし、また、GDPを増やすという補正予算の目的を確実に達成できる。 他にも連載記事『生んだら貧しくなる国で子どもが生まれるわけがない…!重すぎる負担を女性に押し付ける日本と「異次元の少子化対策」が完全に見落としたこと』では、日本の抱える問題を考察している。
原田 泰(名古屋商科大学ビジネススクール教授 元日本銀行政策委員会審議委員)
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