<庵野秀明監督>「宇宙戦艦ヤマト」森雪への愛を熱弁 声優・麻上洋子を前に「全肯定」
人気アニメ「宇宙戦艦ヤマト」の放送50周年を記念したセレクション上映「『宇宙戦艦ヤマト』放送50周年記念セレクション上映」のプログラム3のトークショー付き上映会が1月10日、新宿ピカデリー(東京都新宿区)で開催された。ヒロイン・森雪役の声優の麻上洋子(一龍斎春水)さん、「宇宙戦艦ヤマト2199」の公式コミカライズを手掛けたマンガ家のむらかわみちおさんが登壇し、「エヴァンゲリオン」シリーズなどで知られる庵野秀明監督が司会を務めた。庵野監督は「憧れなんですよ」という麻上さんを前に、「めったに緊張しないけど、緊張しています」と森雪への愛を熱弁した。 【写真特集】永遠のヒロイン・森雪 声優の現在の姿は イベントの写真
「(森雪の)最初の方のツンケンしている時が好き」という麻上さんに対して、庵野監督「あれもいいけど、後半もいいんです。全肯定ですから!」と力強く話した。
「宇宙戦艦ヤマト」の放送当時、新人だったという麻上さんは「素人ですから。地を出すしかなかったんです」と明かし、庵野監督は「そうなんですよ! 芝居がナチュラルでよかったんです。雪は笑い方が特徴的。第23話で写真を撮った時の笑い方がすごくいい。まねできないんです。不思議な笑い方」と絶賛した。
麻上さんが「西崎さん(西崎義展プロデューサー)は『君』がいいと言ってくれて」と話すと、庵野監督は「分かっていますよね! 『君』がいいんです」と大きくうなずいた。さらに、麻上さんが「庵野君!」と呼びかけると、庵野監督は「ありがとうございます!」と笑顔を見せた。
庵野監督は「僕が古代君の一番好きなカットは、最終回でデスラー砲を撃たれた時、森雪を抱えて守っているところ。心中の気持ちだったのかもしれません。細かいところまで描写されているところが『ヤマト』の素晴らしさだと思っています。メカもいいけど、『ヤマト』の中心はドラマなんです」と熱い思いを語った。
庵野監督が「宇宙戦艦ヤマト」をベースとした新作アニメ映像を制作することも発表されているが、この日は「(詳細を語るのは)一切ダメだと言われた」と新作について語らなかった。