【ファクハク】工場をイベントに! 全国で盛り上がる「オープンファクトリー」が静岡市でも開催
「オープンファクトリー」は工場に多くのメリット
山崎さんは「オープンファクトリー」は工場側に多くのメリットがあるといいます。 ●山崎製作所 山崎かおりさん: 「1つめは『雇用』です。製造業も人手不足は深刻です。工場を見せ、モノづくりの楽しさをわかりやすく伝えることが効果的なPRとなります。訪れた人に『こんな会社にはいってみたい』と思わせることができるんです」 「『地域とつながる』こともメリットです。工場は普段はシャッターを閉め、関係者以外立ち入り禁止になっている。どうしても『怖い』というイメージを持たれがちです。『怖い人が怖いものをつくってるんじゃないか(笑)』と。オープンにして、地域の人に知ってもらうことで、仕事がしやすくなります」 「また、働く人のモチベシーョンを上げる効果もあります。工場の人は一般の人に自分の仕事を見てもらうことがありません。自分の仕事を外部の人に説明して、興味をもってくれたら、自分の仕事に誇りをもつようになります」 いいことだらけに見える「オープンファクトリー」。しかし、最初は山崎さんが声をかけても、色よい返事がもらえなかったということです。 ●山崎製作所 山崎かおりさん: 「参加するには壁があって、二の足を踏む会社も多い。まずは「機密」の問題。工場内にはどうしても外部の人には見せられない、機密の部分があります。また見学することを想定していないので、安全の問題もあります。そのほかに『うちの工場なんて古くてきたないし、人にみせるようなものじゃない』と尻込みするケースも結構あるんです」 Qそういう相手はどう説得するんですか? ●山崎製作所 山崎かおりさん: 「機密のところは見せなければいい。見学者に『ここは見せられません』と言うんじゃなくて、見せないようにコースを作るとか、隠しておくとか。工場の総てを見せなくてもいいんです。安全の問題も、見学者むけに危険をとりのぞけば結果的に働く人にも安全な工場になるんです。『うちの工場なんか』という人には『そういう古い歴史に魅力を感じられる人が多い』と説得しました」