祖父母ともにがんで亡くなったので、20代のうちからがん保険に加入するか悩んでいます。まだ早いかもと思うのですが、がん保険の加入率はどれぐらいなのでしょうか?
わが国の死亡原因の第1位ががん(悪性新生物)であることは、多くの人がご存じでしょう。 がんの罹患に対する対策の一つとして、「がん保険」による備えがあります。本記事では、公益財団法人生命保険文化センター「2022(令和4)年度 生活保障に関する調査」の結果を中心に、がん保険の必要性などを考えていきます。
がん保険の加入率は?
18歳から79歳の方を対象とした調査結果(令和4年度)によると、民間の生命保険会社やJA、共済・生協等のいずれか(がん特約を含む)の加入率は39.1%であり、全体のおおよそ4割の方が、何らかのがん保険に加入していることが分かります。 また男女別では、男性の加入率は38.0%、女性の加入率は40%となっており、さらに、年齢別・世帯年収別・ライフステージ別の加入率は、図表1のとおりです。 図表1 「ガン保険・ガン特約、特定疾病保障保険・特定疾病保障特約の加入率」 単位:%
(公財)生命保険文化センター「2022(令和4)年度 生活保障に関する調査」より筆者作成 上記の図表より、年齢別には「20歳代」と「30歳代」の間で27.1%、世帯年収別には「300~500万円未満」と「500~700万円未満」の間で12.0%、ライフステージ別には「未婚」と「既婚・子どもなし」の間で20.5%、「既婚・子どもなし」と「既婚・末子未就学児」の間で10.8%の差異が生じています。 大方の予想どおり、がん保険の加入率についても、家族構成の変化(結婚や出産(子ども))などをきっかけとして、加入率が大幅に上昇する傾向があります。
持家or借家での加入率の差は?
調査では、住居種類別の数値も集計されています。主な内容は、図表2のとおりです。 図表2 「ガン保険・ガン特約、特定疾病保障保険・特定疾病保障特約の加入率(住居種類別)」