「安さだけ」とは言わせない!“しまむら”イメージ激変の商品改革
全国に1400店舗以上あるので大量発注になる。さらに「返品はしない」というルールを設け、その分、安さをシビアに求める。 「サプライヤーさんも利益あっての商売。そういう信頼関係があるからこそ、安く早く提供してもらえる体制が整っていると思います」(古瀬) こんな関係を生かした商品の品質を上げる取り組みもある。オリジナルブランド「シーズンリーズン」の新商品商談会に、取引のある約600社の中から30社のサプライヤーが選ばれ、サンプルを持ち寄った。オリジナルブランドは複数のサプライヤーに競争させる形で作っている。 今回はパンツやスカートに合うトップスを合計6点を選ぶ。そのために500以上のサンプルが用意された。サプライヤーからは「こんなに大々的にやるのはこのブランドだけなので緊張します」「他のサプライヤーからも提案があるので、選ばれるかどうかドキドキします」との声が。採用されれば1商品につき約1万着の発注がくる。サプライヤーにとっては大勝負だ。 商品を選ぶのはバイヤー歴7年のチーフバイヤー・長谷川大樹。「これはあり」という商品を多めにとっていき、選んだ服は合計20着。こうしてサプライヤーに競わせることで、より質の高いブランドにしていく戦略だ。 「トップスは『クロスプラスさん』、ワンピースは『皿海衣料』さん……」と、最終的に6着が選ばれた。 採用されたサプライヤーは「この場で選んでいただくのでここにかけるしかない。選ばれて良かったです」(「皿海衣料」・稲山晶美さん)と胸をなでおろした。 「この色が売れている、このテクニックが売れている、このサイズが売れているということを分析してサプライヤーさんが提案を持ってきてくれるので、しまむらでしか展開できない、しまむらでしか買えないブランドに価値を感じてもらいたい」(長谷川)
ファン急増の高機能PB~毎年改良、目指すは「究極」
プライベートブランドの「超COOL 汚れにくい!!ひんやり持続ラグ」(6270円)は、ヒンヤリ感触だけでなく、抗菌防臭などの機能もつく。 オリジナルの日傘も遮光、遮熱など機能性が高い。しまむらはこうした高機能なプライベートブランドの商品を次々と投入している。