ショーン・コネリーから粋な着こなし術を学ぶ【初代ボンド】
架空のイギリス秘密諜報員(MI6 エージェント)、ジェームズ・ボンド:コードネーム“007”を映画で演じた最初の俳優であり、1962年から1971年にかけて7本のボンド映画で主演を務めたショーン・コネリー。そのアイコニックなイメージをつくりあげたのは、第一作『ドクター・ノオ』の監督テレンス・ヤングと原作者イアン・フレミング、そして2人の馴染みのテーラーであるアンソニー・シンクレアであり、コネリーは彼の肉体的な優雅さと存在感をアクションに生かしながら、ジャームズ・ボンドのセクシーでカリスマ的なキャラクターに磨きをかけたと言われている。今回はそんな「ショーン・コネリー」にフォーカスし、往年の彼のスタイリングを紹介! 6代目ジェームズ・ボンドを務めたダニエル・クレイグのスーツスタイル
男性的なエレガンスを体現したスタイルアイコン「ショーン・コネリー」
ジェームズ・ボンド役で国際的なスーパースターの座に上りつめ、その後その役を放棄して他の過酷な役柄でオスカー受賞のキャリアを築いたカリスマ的なスコットランド人俳優、ショーン・コネリー。59歳でピープル誌の「最もセクシーな男」に選ばれ、1988年には『アンタッチャブル』でアカデミー賞助演男優賞を受賞した。1967年の『007は二度死ぬ』を最後に007映画の出演を辞退したが、『ダイヤモンドは永遠に』(1971)で復帰。その後は二度とボンド役を演じないと語り、以降ボンド俳優のイメージを払拭して幅広いキャラクターを演じるため、コメディ、アドベンチャー、シリアスドラマなど様々なジャンルの映画に出演し、2020年10月31日に90歳でこの世を去った。
ショーン・コネリーの着こなし①「タイドアップしたベージュスーツでキレイめな印象と精悍さを両得」
カストロによる革命最中の動乱のキューバを舞台に、政府軍事顧問に雇われた英国人男性と、再会した昔の恋人との愛を描いた映画『さらばキューバ』(1979)でのショーン・コネリー。年間を通して平均気温20℃以上の温暖な気候のキューバらしい、明るいトーンのタイドアップしたベージュスーツをサラリと着こなし、太めのレジメンタルタイで精悍なムードを醸している。