深刻な桜の老木化 クラファンで桜並木を再生 子どもたちにつなげる景色 愛知・岡崎市
メ~テレ(名古屋テレビ)
18日、愛知県岡崎市の市長が打ち出したあらたな計画。市民らの協力で、観光名所の景色の魅力をアップさせたいというものですが、その背景にあるのは、”待ったなし”の課題です。 春になると、岡崎城を中心とする公園や周辺では、多くの桜が咲き誇ります。 夜桜のライトアップもあり、市内だけでなく、市外からも多くの人が訪れる人気の花見スポットです。 まだまだ紅葉の季節なのに、桜の話題が18日の市長会見で上がった理由は・・・ 「この度、桜の植樹のためのクラウドファンディングを実施することとなりましたのでお知らせいたします」(岡崎市 内田康宏市長)
「桜花咲(おかざき)プロジェクト」
岡崎市が18日発表したのは、桜の花が咲くと書いて「桜花咲(おかざき)プロジェクト」。 岡崎公園の桜の一部を、「新しい桜」に植えかえるもので、必要な費用のうち、3000万円を「クラウドファンディング」の仕組みで広く募るという計画です。 長年にわたって、多くの人に親しまれてきた「名所の桜」をなぜ、わざわざ植えかえるのでしょうか? 「岡崎公園の桜のほとんどが寿命を過ぎていて、このままでは枯渇してしまう恐れがあることから、桜並木の再生、更新に取り組んでまいります」(内田市長)
深刻な老木化
今回、植えかえの対象となるのは、岡崎公園内にあるソメイヨシノ約200本です。その現状を見に行ってみると… 「枝から視線を落としてもらうと幹はこんな状態。岡崎公園の桜の多くは植えられて50年以上が経過している。一般的にソメイヨシノの寿命は60年から80年と言われている」(岡崎市総合政策部企画課 伊藤雄太さん) 樹皮がはがれ、木の内部がむき出しになった枝や空洞ができてしまった幹。樹木医と大切に守ってきましたが、老木化は深刻だといいます。寿命を迎えた桜は花の数も減ってくるといいます。 毎年春に行われる「桜まつり」。岡崎市によりますと、10年前は60万人が訪れたという「一大イベント」ですが、去年の「桜まつり」の人出は35万人と大きく落ち込んでいます。 再び、満開に咲き誇る桜で、多くの人を楽しませられるように…この先、将来にわたり、人々に愛される景色を残すため、今のうちから、”桜の再生”のための取り組みを進めていきたいとしています。