【三国ボート G1北陸艇王決戦】下出卓矢 悲願の地元G1初V 金子拓矢はFで1年間G1・G2アウト
ボートレース三国の開設71周年記念「G1北陸艇王決戦」は最終日の3日、12Rで優勝戦が行われた。地元・福井支部の下出卓矢(38)が2コースから差し切って、2019年10月11日の平和島65周年以来2回目のG1優勝を飾ると同時に、悲願の地元G1Vを成し遂げた。2着にはインから残した上野真之介が入り、佐藤翼が3着。なお金子拓矢はコンマプラス01のフライングで返還欠場。G1関東地区選手権(戸田)終了後の来年2月15日から30日間のフライング休みに入り、休み明けの3月17日から12カ月間はG1、G2の選出除外となる。 カド4コースからフルダッシュで攻め、1マークを捲っていった金子にフライングコール。それでも下出の“決まり手”は差し。2コースから鋭く伸びて2マークまでには金子をとらえていたのだ。 「捲られたかなと思ったけど、ターンマークだけを見て、しっかり回りました。差しが届いていましたね。事故レースになったのは残念だけど、優勝したことはうれしいです」。控えめな笑顔になるのは仕方がないが、地元でのG1優勝を素直に喜んだ。 今節は最初から足には自信があった。ただ、いつもなら伸びに寄せるのが下出流なのだが、今節はマイナス調整が見事にハマッた。 「チルト2度も試したけど、マイナスでもいい伸びをしていたし、優勝戦での出足やグリップする感じは凄く良かったですね」 整備に関しては「日々勉強です」と語る下出だが、今節は新しいパターンをまた身に付けた。それでも伸びへのこだわりはまだまだ強い。「僕はチルト3度ではなくて、チルト2度での伸びにこだわっています。今回はマイナスで優勝できたけど、もっと伸びるような調整をこれからも研究していきたいですね」と続けた。 この優勝でSGクラシック(来年25年3月25~30日、若松)の出場権利も獲得。「とにかくSGを走りたかったので、そこは凄くうれしいです。参加するだけでなく、自分らしいレースで結果を出せるように頑張ります」。新しき“北陸艇王”は力強く締めくくってくれた。 ◇下出 卓矢(しもで・たくや)1986年(昭61)11月11日生まれ、石川県出身の38歳。2006年11月10日に福井支部所属の99期生として三国でデビュー。13年10月29日の芦屋で初優勝。通算成績は1036勝22V(今年は9月30日のとこなめ以来4V、三国では3月25日以来7V)。同期は茅原悠紀、坂元浩仁、水摩敦ら。1メートル68。血液型B。