新幹線、なぜ大雨の場所から遠くても運転見合わせるの? 公式の説明を聞いてなるほど納得
「なぜ大雨が降っている場所から遠くても運転を見合わせるのか?」。東海道新幹線にまつわるそんな疑問に答えるSNS投稿が先日、話題になりました。投稿の狙いについて詳しく話を聞きました。
JR東海の公式Xが投稿
5月下旬、JR東海の公式X(旧ツイッター)アカウントが、こんな投稿をしました。 「これからの季節、東海道新幹線の沿線でも『激しい雨』が降ることにより、遅れが発生したり運転を見合わせることがあります。ここでは『なぜ大雨が降っている場所から遠くても運転を見合わせるのか?』について、簡単にご説明いたします」 添付された図には、東京駅と新大阪駅、そして途中区間が描かれています。 東京駅も新大阪駅も晴れているのに、途中区間では大雨が降っているため、両駅とも新幹線が出発できずにいます。 出発できない理由は「駅と駅の間で、長い時間列車が停まってしまうことを防ぐため」。 駅から次々と出発した場合に起きうることとして、「お客様が降車できない」「列車がたくさんいて、次の駅にたどり着けない」といった例が挙げられています。 この解説に対して、「これはわかりやすい」といったコメントが寄せられ、いいねは1万を超えています。
新幹線総合指令所に聞きました
「東海道新幹線は運転本数が多く、駅間に多くの列車が走行していることもあり、長時間の運転見合わせが想定されるときは、運転規制の対象が一部の区間のみの場合でもできる限り、走行中の列車を駅間ではなく駅に停車させる手配を行っています」 そう話すのは、新幹線総合指令所の情報指令員です。 代替交通手段の選択や、体調不良等が発生した場合の対応のしやすさなどを考慮し、駅に停車させる選択をしているそうです。 列車の運転を見合わせるのは、以下の4つのいずれかの条件を満たした場合だといいます。 ・時雨量60mm以上(時雨量:過去1時間あたりの降雨量の累計) ・連続雨量150mmかつ時雨量40mm以上(連続雨量:過去24時間あたりの降雨量の累計) ・連続雨量300mmかつ10分雨量2mm以上(10分雨量:過去10分間あたりの降雨量の累計) ・土壌雨量指数が規制値に達した時(土壌雨量指数:降った雨が土壌中に水分量としてどれだけ溜まっているかを数値化した指標)