密輸情報、提供・通報を 税関、警察、海保 鹿児島県・奄美空港で三機関呼び掛け
不正薬物などの密輸を防止しようと、税関、警察、海上保安庁の三機関による合同周知活動が24日、鹿児島県奄美市笠利町の奄美空港1階ロビーであった。三機関の職員とマスコットキャラクターが啓発グッズを配布し、到着した島民や観光客に情報提供や通報の協力を求めた。 奄美海上保安部、奄美警察署、鹿児島税関支署名瀬監視署が合同で実施。往来の増える年末年始に備えて、対策を強化した。 奄美大島での三機関による活動は、奄美海保の声掛けで始まり、2022年以来2回目。職員計7人と、税関、奄美署、海上保安庁のマスコット「カスタム君」「カケルくん」「うみまる」が臨んだ。 職員らは「情報提供求む」「密輸は重罪です」と書かれた啓発チラシや除菌グッズを乗客に手渡し、密輸阻止へPR。「撲滅へご協力を」などと呼び掛けた。 密輸が疑われる主な特徴は、▽深夜や早朝に港や海岸をうろつく人物やレンタカー▽不審な荷卸しをする見慣れない船舶▽漁具がなく漁をする気配のない漁船―など。奄美海保警備救難課の岡江公男専門官は「不審な人物や船舶を見かけた時は、各機関に情報提供、通報をお願いしたい」と話した。 同海保によると、奄美群島では2016年2月に徳之島の漁港で陸揚げされた、覚醒剤の密輸事件が発生している。暴力団幹部ら7人が逮捕されている。