やっぱり永遠はないじゃないですか――EXILE HIROが語るコロナ禍334公演中止の乗り越え方、そして「引き際」
コロナ禍で延べ10万人の仕事がなくなった
2021年1月28日から3日間、東京ドームで開催される公演を皮切りに、LDHのライブが復活する。出演者には、EXILE、三代目 J SOUL BROTHERS、GENERATIONS、THE RAMPAGE、FANTASTICS、BALLISTIK BOYZと新旧のEXILE TRIBEが顔をそろえる。2月には福岡PayPayドームとナゴヤドーム、京セラドーム大阪でも公演を行う予定だ。 「2020年に予定していたLDHのライブが中止になったことで、ライブに関わってくださる予定だった延べ10万人の方の仕事がなくなったんです。日本中のアーティストがライブを今まで通り開催できないので、僕らより大変な会社の人たちもいっぱいいる。『LIVE×ONLINE』でもある程度の雇用は確保されますが、既存の興業にまでは程遠くて。しかし、仕事があるというだけでスタッフのみんなはすごく生き生きとしていて。改めて、エンタテインメント業界を少しずつ動かしていくことに意味があると思いましたし、LDHの利益のためだけではなくて、周囲の人たちに仕事を回していく意味でも、既存のライブや『LIVE×ONLINE』をやる意義があり、大切なことだなってすごく感じました」 とはいえ政府は、イベントの人数制限の緩和を、2021年2月末まで延期することを11月に発表した。収容人数が1万人を超える会場では、キャパシティーの50%以内しか入れることができない。 「正直、興行だけで言うと、そんなに利益は出なくて、赤字かトントンぐらいだと思います。しかし先ほど述べたように、そこで働く人たちにとっては、すごく意味のあることですし。賛否両論あると思うんですが、専門家チームの皆さんもいるので、この業界のためにも、政府の方針にはしっかりと従いながら、現状は1月から安全を第一にして開催していきたいと思っています。マスクやフェースシールドも配布し、ソーシャルディスタンスを確保して、COCOAのインストールや体温測定も義務化しながら、ドームではしっかり換気されていることも全部説明してやっていこうと思います」 2021年1月1日には、EXILE TRIBEとしてのシングルがリリースされる。そのテーマは「RISING SUN TO THE WORLD」だ。不屈の精神を掲げている。 「『何かあったらこうしよう』って様々なことを想定しながら、自分たちのエンタテインメントを何パターンか考えておけば、もし2021年1月、2月のライブなどが中止になっても、絶対その後にその発想が生きてくると真剣に考えているんです。さらに言うと、2022年のスケジュールも決めているし、5年先ぐらいまで考えています。やっぱり永遠はないじゃないですか。そこもみんなとわかち合っての『RISING SUN TO THE WORLD』でもあるので、今のLDHのスタイルのキーワードとして掲げています」