信用金庫の2024年3月期の「総資金利ざや」 過去最高の0.19% 金利引き上げが奏功、運用利回りの好転で銀行を抜く
「逆ざや」は2金庫に減少
253金庫のうち、2024年3月期に「総資金利ざや」がマイナス、いわゆる「逆ざや」は2金庫(前年3行)だった。2018年3月期以降、2023年3月期の3金庫を下回り最少となった。 総資金利ざやが1.0%以上は1金庫だったが、3年ぶりに登場した。総資金利ざやが「0.3%以上0.4%未満」は10金庫増加したが、「0.1%以上0.2%未満」は3金庫減、「0.0%以上0.1%未満」は15金庫減、「0.0%未満」は1金庫減で、全体的に総資金利ざやは底上げがみられた。
地区別 中部、北陸を除く8地区で「総資金利ざや」が上昇
10地区のうち、中部、北陸を除く8地区で「総資金利ざや(中央値)」が上昇した。 最高が四国の0.30%(前年0.29%)で、次いで、九州0.28%(同0.23%)、東京0.26%(同0.23%)、近畿0.22%(同0.20%)、東北0.21%(0.18%)と続く。最低は、北陸の0.11%(同0.12%)。 都道府県別では、「総資金利ざや」が前年を上回ったのは、37都道府県(構成比78.7%)で、8割近くを占めた。一方、低下は7県、同水準は3県だった。最高は高知の0.68%(前年0.54%)。次いで、沖縄0.52%(同0.45%)、山形0.43%(同0.33%)の順。 最低は富山の0.08%(同0.08%)だった。