スパーリングを終えた（左から）小国以載、堤聖也、ジェーソン・モロニー

　ボクシング７大世界戦＋那須川天心ＷＢＯアジアパシフィック王座決定戦（１０月１３・１４日、東京・有明アリーナ）第１日のメインイベントでＷＢＡバンタム級王者・井上拓真（２８）＝大橋＝に挑む同級２位・堤聖也（２８）＝角海老宝石＝が２８日、練習拠点とする東京都練馬区のＤＡＮＧＡジムで前ＷＢＯ同級王者ジェーソン・モロニー（３３）＝豪州＝と元ＩＢＦスーパーバンタム級王者・小国以載（３６）＝角海老宝石＝を相手に１０ラウンドのスパーリングを行った。激しい展開から打ち勝っていく、持ち味を出した充実した内容だった。 　「きょうが最後の長いラウンドのスパー。あの２人を相手に攻めながらポイントも取れたと思う。手応えがありました」と、堤。試合の”予行演習”として、練習を２日間休みながら計量直前と同じ飢餓状態を作り、２７日にはリカバリー食もとって臨んだスパーリングだっただけに充実感があった。 　モロニーは今年５月に武居由樹（大橋）に判定負けするまで王座に君臨していた。その試合前に堤が豪州に渡ってスパーリングパートナーを務めていた関係から、今回は堤の王座挑戦をサポートしたいと自ら志願したことで、限りなく現役世界王者に近い選手が挑戦者のパートナーになるという異例の展開となった。 　「ジェーソン（モロニー）と小国さんが相手になってくれて、本当に助かります。やっぱり強いし、ジェーソン相手にこういうスパーリングができるのは自信になります」と、堤。王者・井上拓はアマチュア時代に対戦して敗れた相手。熱望してきたプロでの再戦へ向け、最高のスパーリングパートナーとともに準備を整えている。 　試合はアマゾンのＰＲＩＭＥ　ＶＩＤＥＯが独占生配信する。