中学受験で「とりあえずSAPIX」は危険!?「合わなかったら転塾」をはばむ3つの壁
インスタグラムのDMにいただくご相談TOP3の1つが「転塾について」。 わが家も長男の時に、塾が合わず5年生の12月というかなりギリギリのタイミングで転塾した経験があるので、迷う気持ち……、とてもよく分かります。 【3つの新常識をチェック】10年でここまで変わった!?「令和の中学受験」のリアル そして、転塾元の塾で一番多いのがSAPIX。母数が多いので、当たり前といえば当たり前なのですが、皆さん口をそろえておっしゃるのが、「なんとなくで選んでしまったので……」ということです。 「中学受験といえば、SAPIXよね」 「合格実績がいいから、うちの子もきっと成績が伸びて難関校に入れるはず」 「みんなが通っているから……」 そのような理由で入塾し、「合わなかったら転塾すればいいかな」と思っている親御さんが、他の塾に比べて多いような気がしています。 そして、いざ通塾が始まると、 「頻繁に行われるテストに一喜一憂し疲れた」 「授業のスピードについていけない」 「もっと手厚い塾の方が子供には合っていたかも……」と 理想と現実とのギャップに悩んでいるものの、なかなか転塾に踏み切れない、そんな親御さんが多いのも事実です。 今回は、そんなママ達の決心を鈍らせる要因についてみていきたいと思います。
1.「せっかく入った」SAPIX
「せっかく小学校1年生から在籍していたのに……」 「何回も入塾テストを受けて、ようやく入塾したのに……」 新4年生のタイミングで入塾しようと思っていても席がいっぱいで入れないから、低学年のうちに入塾しておく、そのような現象が都心の一部の校舎でおきています。 そのため、入塾の時期がどんどん低年齢化しているのが現状で、わざわざ低学年のうちから入れていたのに今になって転塾するのは、もったいない! そう考える親御さんも少なくありません。 また、入塾するためのテストに合格できたことも、転塾がその権利を放棄するようで、躊躇してしまうようです。
2.子どもの気持ち
2つ目は、子どもが転塾したくないと言っているパターン。 成績が思うようにあがっていかない、なかなか質問できない、授業のペースが速くてよくわからないことが多い……、そんな思いも持ちつつも子供は今いる環境が変わることのほうに不安を感じるようです。 実際、転塾のご相談も親御さんがさせたいと思っているだけで、子どもは転塾したくないといっているパターンがほとんどです。 塾でできたお友達もいるし、学校のみんなにはSAPIXに通っていることが知られているし、今から塾を変えることに抵抗がある。 その抵抗を跳ね返し、子どもを説得できるほど、転塾先で良い結果が待っているという強い確信がないため、転塾することが難しいのかもしれません。