中学受験で「とりあえずSAPIX」は危険!?「合わなかったら転塾」をはばむ3つの壁
3.SAPIXという「安心感」
以前フォロワーさんに、今通っている塾を「なぜ選んだのですか?」というアンケートを取ったことがあります。 関東関西20の塾について実施したのですが、SAPIXを選んだ理由の1位は「合格実績」、2位は「安心感」でした。 実はこの2位の「安心感」という理由は、ほかの塾ではみない項目だったので、目を引きました。 実績のあるSAPIXにいれば……、という考えが転塾の足かせになっている可能性は大いにあると思います。 実際フォロワーさんの中には、もし他の塾に移って何かあったら「SAPIXだったらどうだったかな?」、苦手な単元がでてきたら、「SAPIXの先生ならどう教えるかな?」と、SAPIXの事がどうしても気になってしまうとおっしゃっている方がいました。 テキストの質の高さ、過去問分析、指導力…… そのレベルが子どもに合っているのかどうかは別として、最高の環境にいるのだという安心感を得たい、そのような理由で転塾に踏み切れないのだと思います。 私は9年連続で中学受験ママを経験しましたが、9年間でひとつだけ自分を褒めていいよ、と言われたら「転塾を決断したこと」をあげると思います。(もちろん転塾先で頑張ったのは子どもです……) そのくらい転塾は、中学受験においては重要で、かつ重い決断を伴います。 これはSAPIXに限ったことではもちろんなく、入塾するときは、「合わなかったら転塾すればいい……」と漠然と思っていても、いざ塾に通い始めると、環境を変えることは親子にとって非常に難しく、またかなり勇気がいることです。 ですから、「とりあえず」で塾を決めることはとても危険で、転塾前提の塾選びは避けてほしいと思っています。 「中学受験は親が9割」と言われたりしますが、9割のうちの半分くらいは塾選びなのではないか、と感じています。 みなさんは、どう思いますか? 【Profile】ねね(@nene_juken_) 高校生、大学生の3人のママ。学生時代の塾講師と家庭教師の経験を生かして出産後は幼児教育にコミット。その後、子ども3人の中学受験の経験をインスタグラムにて発信、年間500件のお悩みに回答。慶應義塾大学文学部、教育学専攻。現在はプロ家庭教師として活動中。
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