自民党総裁選、「石破・小泉・高市」3氏の競り合い 解散時期争点に
中盤戦に入った自民党総裁選は報道各社の世論調査で、石破茂元幹事長、小泉進次郎元環境相、高市早苗経済安全保障相の3氏が先行して競り合う構図が鮮明になってきた。上位2人による決選投票が行われる公算が大きい。衆院の解散時期や選択的夫婦別姓の導入などが主要争点になる中、支持獲得と決選投票をにらんだ各陣営間の動きが激化しそうだ。 9月12日に告示された自民党総裁選は27日の投開票に向け中盤に差し掛かった。高市早苗経済安全保障相、小林鷹之前経済安保相、林芳正官房長官、小泉進次郎元環境相、上川陽子外相、加藤勝信元官房長官、河野太郎デジタル相、石破茂元幹事長、茂木敏充幹事長の9人が立候補し、「次の首相」の座を目指して連日討論会やテレビ出演などを通じて論戦が交わされている。 これまでのところ、経済・財政政策や「政治とカネ」問題への対応、解雇規制の緩和を含む労働市場改革、衆院解散・総選挙の時期などが主要論点になっている。 総裁選は国会議員票367票と党員・党友票367票の734票で争い、1回目の投票でどの候補者も過半数に達しない場合は決選投票を行う。今回の総裁選は候補者乱立で、上位2人による決選投票が確実視されている。 ●世論調査で「3強」鮮明に 情勢を占う報道各社の最新の世論調査では「3強」の様相が鮮明になっている。日本経済新聞社とテレビ東京が9月13~15日に行った調査では、「次の自民党総裁にふさわしい人」は石破氏が26%でトップとなり、2位は小泉氏(20%)、3位は高市氏(16%)となった。 石破氏が8月の前回調査から8ポイント上昇する一方で小泉氏は3ポイント低下して1、2位が入れ替わった。高市氏は前回より5ポイント上昇した。4位以下は上川氏が6%、河野氏と林氏が5%、小林氏が3%、茂木氏が2%、加藤氏が1%だった。 総裁選びでより重要な自民党支持層に限ってみれば、石破氏が25%でトップとなり、高市氏(22%)、小泉氏(21%%)の順となった。石破、高市各氏がそれぞれ11ポイント、7ポイント支持を伸ばす一方で、小泉氏は11ポイント急落した。4位以下では林氏が前回より6ポイント上昇して7%の支持を得た。 自民党関係者や各陣営が「過去の総裁選調査の結果から信頼度が高い」として注目するのが、日本テレビが独自に行う自民党の党員・党友を対象にした電話調査だ。告示日の9月12日に総裁選で誰に投票するかを聞いたところ、石破氏が25%で1位、高市氏が22%で2位、小泉氏が19%で3位となった。 また、読売新聞が9月14~15日に行った党員・党友への電話調査では、石破氏が26%でトップとなり、高市氏が25%で2位、小泉氏が16%で3位だった。ほかの世論調査でも石破氏、小泉氏、高市氏の3人への支持がほかの候補者を引き離す構図が鮮明だ。