四国を代表する「BIG2右腕」Wインタビュー! 生光学園・川勝&阿南光・吉岡が語った「幻の直接対決」と「将来の夢」【ドラフト候補インタビュー】
センバツかけて実現した「吉岡vs川勝」最後の夏は叶わず・・・
川勝と吉岡は昨秋の徳島県大会3位決定戦で投げ合った。最初で最後となった直接対決で、吉岡が9回148球を投げ、12奪三振で1失点完投勝利。敗れた川勝も、8回1/3で171球8奪三振9失点(自責点5)と熱投を見せた。最後の夏も生光学園が初戦突破で2度目の直接対決となるところだったが……。 ――昨秋の徳島県大会3位決定戦で、最初で最後となった直接対決がありました。勝利した阿南光が四国大会準優勝、センバツ8強への道を切り拓いたわけですが。 吉岡 準決勝の鳴門戦で逆転サヨナラ負けした翌日でしたが、気持ちを切り替えて抑えられました。チームでは、川勝の速球対策としてピッチングマシーンを使い、18.44mではなく、12mの距離から速いボールを見る練習をしていました。そのおかげでストレートは打てないとは思わなかったです。ただ、スライダーはキレもよくて序盤、途中で消えていましたね。 川勝 四国大会に行くためにはどうしても勝たなきゃいけない試合だったんですが……。吉岡はカーブの使い方やストレートの強弱がうまくて、当時の自分にはないものを持っていました。 ――最後の夏も生光学園が初戦に勝てば直接対決となる組み合わせでした。主将だった川勝投手は自らそのくじを引きましたね。 川勝 自分のヒジの状態もあったので、早めに阿南光と対戦はしたいと思っていました。そこはよかったんですが……。正直、直前に行われた神戸弘陵との練習試合でストレートも150キロを超えていましたが、右ヒジの状態は全くよくなかったです。 実際、初戦の川島戦でリリーフ登板しましたが、いつもの感覚と違ってストライクも入らなくて、そして腕も振れずに手先で投げて高めに浮く悪循環でした。同点の9回裏に2アウト満塁で守備タイムがかかった時、キャッチャーの片山(惇一捕手・3年)が「オレを信じて投げろ」と言ってくれたんですが、押し出しでサヨナラ負け。悔しかったし、「何をやっているんだ」と思いました。 吉岡 自分たちは組み合わせが決まった時点で、初戦で生光学園に勝って、勢いをつけて春夏連続甲子園出場を駆け上がるイメージを描いていたんです。でも開幕戦で生光学園が川島に負けて、シード校だった池田、徳島商、鳴門が準決勝までに負けてしまって。そして最後は決勝戦で僕らが鳴門渦潮に負けてしまった。徳島大会の流れが開幕戦で大きく変わってしまった感じがしました。 川勝 それは仕方がないです(笑) ――吉岡投手が話した通り、阿南光は決勝戦延長10回タイブレークで鳴門渦潮に逆転サヨナラ負け。1人で投げ続けていた吉岡投手も最後力尽きました。 吉岡 決勝戦は気持ちが入っていて、初回から飛ばしていったんですが、最後は低めに投げられなくなって厳しくなってしまいました。最後にサヨナラを浴びたボールも、センバツ大会後の高校日本代表候補で髙尾 響(投手・広陵)から教わったカットボールを投げたんですけど、高めに浮いてしまいました。 センバツ以降、夏に向けて出力が課題になっていたのも当然解っていたんですが、同時にチーム状況的に1人で投げなくてはいけないことも理解していたので、練習方法も変える決断はなかなかできなかったのが実際でした。 徳島大会後は甲子園に行って髙尾の試合を見たりして過ごしました。ただ選ばれないとは思っていても侍ジャパンU-18代表から落選したのは正直ショックでしたね。