スキルを活かしたボランティア「プロボノ」をきっかけに事業を起こす人や副市長になった人も? その実態を調査!
デスクワークではない業種の方、主婦の方でもお仕事経験のある方なら大丈夫。肩書や属性だけでなく、社会で通用するポータブルスキルがあれば活躍できます
現在の参加者の属性を見るに、どこか特定の層というよりは様々な方が取り組んでいることがよくわかりますね。でもどんな職業の人でも出来るのですか? mi-mollet読者には若い頃は働いていたけれど仕事を離れて久しい方なんかもいらっしゃるのですが……。 「基本的にはどんな職業の方でも出来ます。デスクワークではない業種の方、主婦の方でもお仕事経験のある方なら大丈夫です。肩書や属性だけでなく、社会で通用するポータブルスキルをお持ちであればご活躍いただけますよ!」 おおー! そうなのですね! ちなみにmi-mollet世代の女性の方で印象的だった方、いらっしゃいますか? 「います、いますよ! なんとプロボノ参加がきっかけとなって副市長になられた方がいます!」 ええ~!?!? どういうことですか?
プロボノに関わる人数は右肩上がり。「ボランティア」というワードくらい一般的になってほしいですし、きっとなれると確信して日々活動しています
「石川紀子さんという女性で、昨年民間公募で選ばれて静岡県掛川市の副市長に就任されました。2018年に掛川市の伝統工芸品を盛り上げるプロジェクトにプロボノで参加し、そこで150人以上の市民と活動を共にしたことがきっかけとなり立候補されたそうです。他にも木下紫乃さんという方でプロボノ参加を契機に会社勤めを辞めて事業を起こした方がいます。赤坂で『スナックひきだし』という面白いお店をやっていますよ」 面白そう……! 自身のキャリア形成については一旦置いておいて、人の役に立つこと、自分が関わってみたい課題に触れられることをモチベーションに参加すべきがプロボノだと連載1回目で書き綴ったわけですが、実際のところはやはり活動を通してその後の自身の生き方にかなり影響を与えてくれそうです。 「そうですね。社会貢献したいというパッションがあることは大前提ですが、ご自身の経験や能力を本業以外で活かしてみたい、自分のキャリアを見つめ直してみたいという方も多いです。両方の気持ちを持って扉を叩いてきます。あと社会貢献に興味があるけど、具体的に何がしたいのか、何が出来るのかわからないという方でも、我々のサービスを活用いただくことで様々な社会課題に出会える、取り組めるというメリットもありますよ」 なるほどー! 確かに募集要項を見ていると、自分の興味がどんな問題に向いているのか気付きがありますね。今後、日本でプロボノはどういうものに成長していくとお考えですか? 「関わる人の数はずっと右肩上がりで来ています。これからもそうなると思いますが、我々のような支援したい人と支援してほしい団体とをマッチングさせるコーディネーターの数が追い付いていないという課題もあります。でも日本は社会課題が多い国ですし、それを解決するためにはプロボノがもっとあたりまえになっていくべきだと思っています。ボランティアというワードくらい一般的になってほしいですし、きっとなれると確信して日々活動しています」 柴岡さん、ありがとうございました。では餡蜜も早速登録して、プロボノにトライしてみたいと思います! (次回、いよいよ餡蜜さんがプロボノに挑戦!) 文・写真/餡蜜桃子 イラスト/神田亜美 構成/露木桃子
餡蜜 桃子