スキルを活かしたボランティア「プロボノ」をきっかけに事業を起こす人や副市長になった人も? その実態を調査!
プロボノコーディネートの草分け的存在である認定NPO法人サービスグラント
はてさて、自分がプロボノでどんなことに関わりたいのかは明確になったわけですが、プロボノって一体どうやって参加したらいいのでしょうか……。編集さんに相談してみると、プロボノをやりたい人と、支援してほしい団体との橋渡しをしてくれるサービスがあることを教えてくれ、早速プロボノコーディネートの草分け的存在である認定NPO法人サービスグラントさんへ取材させていただくことになりました。 お話を聞かせていただいたのは広報の柴岡久美子さんです。柴岡さんも2児の子どもを育てるお母さんで、元々は一般企業にお勤めだったそう。上のお子さんを預けて復職することを決意したタイミングで、サービスグラントが提供する「ママボノ」という育休中や復職準備中のママと、ママならではの視点を活かした支援を望む団体とをつなぐサービスを利用してプロボノを体験。そこでプロボノという取り組みに関心を抱き、少しずつ関わりを続けるうちに現職に至ったそうです。早速興味深いですね。 柴岡さん、プロボノってそもそも日本ではいつからあるのですか? 日本でも法律関係のお仕事の方から拡がったのでしょうか? 「我々サービスグラントは2005年に活動を開始し、2009年に法人を設立したのですが、当時はインターネットが主要な情報源として成長してきたタイミングで、NPOからWebサイトを作ってほしいというニーズが多かったんです。そのため、Webデザイナーやエンジニアの方にご参加いただくプロジェクトが多かったです。もちろん、日本でも法律関係の方やそれ以外の方の社会貢献活動は、我々の活動前から行われていたのですが、職種を限らない“プロボノ”という概念を日本に持ち込んだのがサービスグラント、と言えるかと思います」 2009年かぁ……私が社会に出たのが2007年、そして翌年日本にiPhoneが入ってきて何でも気になったらすぐにググるという今となっては当然のアクションが浸透しはじめていったタイミングですね。 サービスグラント代表の嵯峨生馬さんは元々シンクタンクの研究員として働いていたのですが、仕事でアメリカに視察へ行った際にプロボノの存在を知ったのだそうです。これは日本にも必要だ! と閃き、雑誌「ソトコト」の一企画としてスタート。 それから徐々に拡大していき法人化。ソトコトやジャーナリスティックなテレビ番組、雑誌「マリクレール」などで取り上げられたことから、当初は20~30代前半の若くて感度と熱量の高い方が多く参加されていたと言います。女性も多かったようです。