羽生結弦が聞く 輪島朝市の思い…地震・豪雨「それでも復活する」
今年1月の地震、そして9月の豪雨で甚大な被害を受けた石川県輪島市の人々を日本テレビ「news every.」スペシャル・メッセンジャーの羽生結弦さんが取材。相次ぐ災害に「心が折れた」と話す人たちの力になったものとは…
■能登半島復興支援チャリティー演技会
9月15日、羽生結弦さんは石川県金沢市のスケートリンクにいました。 能登半島地震の復興を支援するチャリティー演技会に出演するためです。今回の演技会は、羽生さんの強い思いで実現しました。 羽生結弦さん 「皆さんにちょっとでも元気になってもらったりちょっとでも笑顔が広がったら」
一方、その頃、地震で大きな被害を受けた石川県輪島市では、演技会のパブリックビューイングが行われていました。 1月の地震で全焼した輪島朝市の人々も来ていました。山下良子さん、水口美子さん、山下初枝さん。3人は今年6月、羽生さんが輪島市を訪れた際、取材した人々でした。
水口さんが店を出していた場所は現在たち入り禁止。3人は朝市で野菜や山菜を販売していました。当時は焼け落ちた店がまだ骨組みのまま残されていました。 散乱するガレキ。変わり果てた朝市の姿に、3人は心を痛めていました。 水口さん「こんなにつらいことはない」
水口さんは「朝市があって良かった」と語ります。山下さんも「はりあいがある」と笑顔を見せました。 3人にとって、朝市は生きがいでした。
■チャリティー演技会
そして、9月。 羽生さんが参加したチャリティー演技会。輪島で見守る朝市の3人は「どきどきする」と楽しみにしていました。 演技会のオープニングは、輪島の和太鼓チームの演奏に乗せて、スケーターが舞います。羽生さんに加え、演技会の趣旨に賛同した、世界選手権メダリストの宮原知子さんや鈴木明子さん、四大陸選手権優勝の無良崇人さんなど、世界トップのプロスケーターが華を添えました。 演技会は無観客で行われ、全国に配信。利益は復興支援のため全額が寄付されます。少しでも制作費を抑えて寄付にあてるために、通常のアイスショーとは違って照明の演出はありません。 羽生さんのソロ演技は「春よ、来い」。地震で傷ついた人々の心に春が来ますようにー 「僕はフィギュアスケーターでしかない。伝えたい思いは丁寧に一つ一つ演技に込めていきたい」