家計のため、息子を「国立大」に通わせたいです。できれば自主学習で頑張ってほしいですが「塾代」は出し惜しみしない方がよいでしょうか?
子どもの教育費は子どもが大学に進学するときに最も多くかかります。私立大学と比べて国公立大学は学費が安いため、国公立大学への進学を希望する人は多いです。とはいえ、受験に勝ち抜くためには塾に通うことが必須なのか気になる人もいるでしょう。大学受験のために塾に通う高校生の割合はどれくらいなのか、調査結果やアンケートをもとに紹介します。 ▼「大学無償化制度」の対象者とは? 年収要件や注意点を解説
高校生で塾に通う子どもの割合
文部科学省の「令和3年度子供の学習費調査」によれば、公立高校に通う子どもを学習塾に通わせている家庭の割合は、1年生が30.7%、2年生が30.7%、3年生が37.9%、平均が33.2%でした。私立高校に通う子どもを学習塾に通わせている家庭の割合は、1年生が35.3%、2年生が37.6%、3年生が42.1%、平均が38.3%です。公立高校・私立高校ともに塾に通う子どもは3年生が最も多くなりました。 また、私立高校は公立高校と比べてどの学年も塾に通う子どもが多くなっています。この調査結果だけを見ると、高校生で塾に通っている子どもは4割弱ということになるでしょう。なお、このデータは、大学進学を志す高校生だけに対して調査されたものではありません。そのため、大学進学を志している高校生だけに対して調査した場合は、少し違う結果になる可能性があります。 ベネッセ教育総合研究所の「第5回学習基本調査」報告書では、学校偏差値帯別に学習塾に通っているかを調査した結果、偏差値45未満の学校では15.1%、偏差値45以上50未満の学校では22.5%、偏差値50以上55未満の学校では29.6%、偏差値55以上の学校では35.6%という結果になりました。偏差値が高い学校ほど塾に通う割合は高い傾向ですが、最も偏差値が高い学校に通う場合でも、塾に通う割合は4割に満たない結果です。
アンケート結果に見る高校生の通塾状況
株式会社ペンマークが大学進学を希望している13万人の高校生を対象に実施したアンケート結果によれば、学習塾に通っている人の割合は17.1%でした。通っていない・通う予定もないと答えた人は58.1%、通っていない・通いたいと答えた人は24.8%となっています。学年別に見ると、塾に通っていると答えた人は1年生が15.5%、2年生が17.6%、3年生が18.8%と学年を追うごとにやや増加しました。 一方、通っていない・通う予定もないと答えた人は1年生が51.1%、2年生が53.9%、3年生が72.0%と学年を追うごとに多くなっており、特に3年生で大幅に増加しています。また、塾に通っていないが通いたいと答えた人は、1年生では33.4%、2年生では28.6%だったのに対し、3年生は9.3%と大幅に少なくなっています。 さらに、大学に関する情報をどこで仕入れるかという設問に対してオンラインプラットフォームと答えた人が50.7%と最も多く、2番目が各学校の公式サイトで35.7%、3番目が学校の先生で26.5%でした。塾の先生という回答は4番目の友人よりも少ない5番目で、8.9%という結果となっています。