キヤノンITSとファーストアカウンティング、EDIとPeppol間のデータ変換テストを完了
キヤノンITソリューションズ(キヤノンITS)とファーストアカウンティングは12月23日、キヤノンITSの企業間電子データ交換を実現するEDIシステム「EDI-Master」と、ファーストアカウンティングがアクセスポイントを提供する請求書などの電子文書の国際的な標準規格「Peppol」との間でのデータ変換テストを完了したと発表した。これにより、デジタルインボイスの活用に関わる請求業務の効率化を実現するとともに、請求関連業務のデジタル化促進に貢献する。 2023年10月に施行されたインボイス制度により、請求関連業務が複雑化し業務負担は増加の一途をたどっている。デジタル庁では、官民連携のもと請求書や納品書などの電子文書をネットワーク上でやり取りするための標準仕様である「Peppol」をベースに、国内のデジタルインボイスの標準仕様となる「JP PINT」を策定している。デジタルインボイスを活用し、企業の異なるシステム間でのデータ交換を標準化し、業務プロセスの効率化を図ることが期待されている。 同じく企業間の電子データ交換を可能にする仕組みであるEDIは、各業界内で取引情報を電子的に交換するために、業界ごとに標準化された規約やファイルフォーマットを使用する業界標準EDIが広く普及しているが、Peppolが広く請求業務で使われることで、業界標準EDIを使用している企業とPeppolを使用している企業間で、電子データ交換のニーズが高まると予想される。 こうした流れを受けファーストアカウンティングは、業界標準EDIとPeppol間でのデータ交換を実現するため、異なるファイルフォーマット間でも変換が可能であることを共同で検証した。 業界標準EDIとPeppolがつながることで、EDI利用企業にとって従来のデータ交換だけでなく、Peppolネットワークに参加するすべての企業ともデジタルインボイスの送受信が可能になり、さらなる業務効率化を実現するとともに、請求関連業務のデジタル化促進に貢献する。