「歌舞伎町式」と名付けられた闇...新宿のカオスに紛れ、ひっそりと営まれる「違法風俗店」の「ありえない実態」
東南アジアの私娼窟のよう
「これみんな日本人ですか?」 「みんな日本人」 驚愕だ。女性スタッフが性的サービスを行っているこの手の1万円前後のエステ店(エステ店ではないが)なんて星の数ほどあるが、日本人しかいない店なんて日本全国探しても歌舞伎町にしかないだろう。 大体は中国人か、タイ人である。数々の違法風俗店に潜入している私でも、若い日本人が在籍しているところなんてほとんど聞いたことがない(関西の各新地は除く)。日本人を使っているということは、それだけヤバいことなのである。 とにかく写真の中の女の子はみんな可愛い。なかなか決められない。 「うーん……迷うな。サービスいい子がいいな」 「サービスいい子か……この子だな」 「じゃあこの子で」 お相手となる子が決定するとすぐに店内に導かれる。薄暗くうなぎの寝床のような細長い店内に、カーテンで区切られた部屋が4~5つほど。 まるで東南アジアの私娼窟のようだ。不衛生というわけではないが、年季は入っている。意外と何年も営業してるのだろうか。 部屋に案内され待つこと数分。
こんな可愛い子が1万円で
シャッとカーテンの開く音と共に現れたのは、元グラビアアイドルの小松彩夏に似た細身の美女だった。思わず息を呑む。 こんな得体の知れない雑居ビルの得体の知れない風俗で、こんな可愛い子が1万円で身体を売っていいのか。 「こんにちはぁ。お兄さん、最初シャワーなんで服を脱いでください」 服を脱いで腰にタオルを巻き、店内のいちばん手前にある小さなシャワールームで身体を洗う。調子が悪いのか冷たい水しか出なかった。 シャワールームの前で待っていた女と部屋に戻る。 「緊張してる?」 「ちょっと緊張してる。初めてなもんで」 「こういう店(風俗)もあんまり?」 「……この店は初めて」 「そうなんだ。他は行ったことある?」 「他はあります(笑)。めっちゃ可愛いですね。年はいくつですか?」 「24です」 フランクな感じで話しやすい子だ。歌舞伎町だから擦れてる子を覚悟していたが、それは杞憂に終わったようだ。 「ちなみに〇〇ちゃんは日本人だよね?」 「日本人です。ここ日本人の女の子しかいないんで。前まではタイの子が1人いたけど帰っちゃった」 「すごい店だね……他の人には内緒にしておきます」 「でもよくこの店わかったね。誰かの紹介?」 「こういう店があるんだよってことを知り合いに聞いて」 「場所わかりづらかったでしょこの店。最初は案内所とかキャッチの人を通じてじゃないと初めての人って大体来ないんですよ。2回目からみんな直接来るんです。公式LINEもありますよ(笑)」 「だって入り口の看板だけじゃこういう店だってわかんないよね」 「わかんないと思います。たまに迷い込んでくる人はいるけど(笑)」 そんな雑談をしているうちにプレイが開始される。