サンリオ 田口歩氏「Sanrio+を軸にファンエンゲージメントを強化し、海外顧客対応を推進」
2024年のマーケティングおよびメディア業界は、テクノロジーや市場環境の急速な変化を受け、これまでの慣習や枠組みに頼らない柔軟なアプローチが求められるようになった。7月に発表されたChromeにおけるサードパーティCookie廃止の撤回をはじめ、AI活用が実践フェーズに突入したことでデータドリブンな戦略がさらに重要視されるなど、手法が大きな転換期を迎えたことは明らかだ。 こうしたなか、Digiday Japan恒例の年末年始企画「IN/OUT 2025」では、当メディアとゆかりの深いブランド・パブリッシャーのエグゼクティブにアンケートを実施。2024年をどのように総括し、2025年に向けてどのような挑戦と成長のビジョンを描いているのか、その想いに迫った。 株式会社サンリオで、ブランド管理本部 ファンベースマーケティング部 顧客体験プラットフォーム戦略推進担当を務める田口歩氏の回答は以下のとおりだ。 ◆ ◆ ◆
──2024年のもっとも大きなトピック・成果は何ですか。
2024年10月、サンリオの全社CRM「Sanrio+(サンリオプラス)」で会員ステージ制度「Sanrio+ハートあつめ」がスタートしました。このサービスは、ユーザーの購入金額によって段階的にインセンティブを還元する一般的なロイヤルティプログラムとは異なり、メルマガ登録や会員証キャラクター登録、チェックイン、アンケートへの回答など、さまざまなミッションをクリアすることでハートを集め、ステージアップができるアクションベースの会員プログラムです。 グッズを大量に買ってくださる一部の熱烈なファン以外にも、サンリオキャラクターへの熱い想いを持ってくださる若いファンの方々は多いため、そうしたファンの皆さまにも分け隔てなく楽しんでいただける会員プログラムを作りました。 会員ステージに応じて楽しめる限定コンテンツや限定キャンペーンなど、今まで以上にファンとのエンゲージメント向上につながる特典を企画していきたいと思っています。