ロボットデリバリーが変える物流の未来 先行する米中、速度アップと安全性の両立カギ
採算性を考えれば、スピード向上が欠かせないが、安全をいかに確保するかが課題となる。歩道は歩行者の優先度が最も高く、高齢者や子供も安全に歩けることが重要であり、人間が制約されない空間であるべきだ。
ビジネスとして運用するには、車道空間に配送ロボット用のスペースをつくらねばならない。米国では時速約20キロの小型ロボットの歩道走行を認めた地域もあるが、日本では難しく、将来的には車道を走らせる方向で検討すべきだ。
配送ロボットは「買い物弱者」が多い過疎地での活用も見込まれる。社会で受け入れるにあたっては、搭載カメラや遠隔監視の仕組みを生かし、歩行者の安全確保や高齢者の見守りなど複数の目的を遂行して公共性を高めることが重要だ。(聞き手 田村慶子)