柔道「金」の出口クリスタはどんな人? 長野県から始まった歩み、高校総体V…悩んだ末のカナダ国籍取得…世界の頂点に
パリ五輪第4日の29日、柔道女子57キロ級決勝でカナダ代表の出口クリスタ(28)=日本生命・松商学園高―山梨学院大出=が金メダルを獲得した。県内出身選手が夏季五輪個人種目で優勝するのは初めて。 【写真】松商学園高1年生の出口クリスタ。インターハイを制し「信じられない」
塩尻市出身。3歳で塩尻市の長野誠心館道場に入った。同市丘中から進んだ松商学園高1年時に全国高校総体52キロ級で優勝した。
その後進学した山梨学院大で壁にぶつかる。学生の大会では優勝できても、日本代表クラスが出場する大会で勝てない。そんな時、父の母国であるカナダの代表チームからスカウトされた。悩んだ末に、2017年にカナダ国籍を取得した。カナダ代表として海外の大会を回り、実戦を通して腕を磨いた。
19、23年の世界選手権で優勝。24年の世界選手権は準優勝した。日本生命所属。切れ味鋭い大外刈りが武器。28歳。
2019年には第24回信毎選賞を贈られた。贈呈式では、東京五輪を前に「カナダ代表だが信州人代表でもある。金メダル、新しいメダルを持ち帰りたい」と語っていた。妹の出口ケリーもカナダ代表としてパリ五輪柔道女子52キロ級に出場した。