真面目そうなあの会社が、こんなクルマを? 意外過ぎる「奇作」 7選
フォルクスワーゲン・ゴルフGTI W12-650(2007年)
高性能なGTIやRを除けば、ゴルフは初代が発売されて以来半世紀近く、真面目で実用的なクルマであり続けている。フォルクスワーゲンは2007年、この絶対的なモンスターを生み出すことで、世間の常識を一時的に覆した。 エンジンは、アウディやベントレーで使用される最高出力650psの6.0L W12ツインターボで、ボンネットの下ではなく、通常リアシートがある位置に搭載された。最高速度325km/h、0-100km/h加速3.7秒と謳われていたが、W12-650はワンオフモデルであるため、消費者が体験することはなかった。
トヨタ・アイゴ・クレイジー(2008年)
アイゴ・クレイジーは、性能的にはゴルフGTI W12-650よりも控えめだが、その背後にある思想は同じように自由奔放だ。欧州向けの小型車アイゴにミドシップ方式を採用し、エンジンはMR2やセリカにも搭載された1.8Lユニットをターボ化して最高出力200psを発生させる。参考までに、標準のアイゴに搭載されている1.0L 3気筒エンジンの最高出力は69psに過ぎない。 0-100km/h加速は5.75秒、最高速度は204km/hと推定される。推定にとどまるのは、試乗時に「誰も確認する勇気がなかった」からだ。
アストン マーティン・シグネット(2011年)
アストン マーティンがシグネットを発表したとき、人々は驚きのあまり眉をひそめ、テーブルの下に潜り込んで震えた。コンセプトはともかく、実物は1970年代に物議を醸したラゴンダよりもさらに奇妙なクルマである。トヨタiQをベースに、装備レベルを上げ、マイルドなスタイルに変更し、価格を上乗せしただけのものだ。 従来の小型車の中では、「今世紀で最もダサいクルマの1つに数えられるに違いない」と本誌は判断したが、アストンは需要があると信じていた(あるいは、そう主張していただけかも)。そして実際、需要はある程度存在したのだが、それはアストンが期待していたよりもはるかに小さなものだった。