尾身氏、年度末の恒例行事「控えて」 宣言後のリバウンド防止を提言―コロナ分科会
政府の新型コロナウイルス対策分科会の尾身茂会長は25日、記者会見し、「社会全体がどの都道府県、地域が(緊急事態宣言が)解除されるかに大きな関心が向いていると思うが、同時に解除した後の対策、特に解除して低くなった感染レベルがまた高くなるいわゆるリバウンドが当然あり得るのでどう防いだらいいのか。いまから考えておかないと、解除してからでは遅すぎる」と述べ、政府に対して宣言解除後のリバウンド防止策について提言したことを明らかにした。 【動画】コロナ対策分科会の尾身会長が会見 宣言解除後のリバウンド防止策を提言
尾身会長は「どうしても緊急事態宣言が解除されると、人々の意識、社会全体の雰囲気がおそらく変わる。感染防止策が宣言中に比べて少し感染対策のレベルが疎かになりやすい。人間、社会全体で事実としてあり得る。リバウンドの可能性がある」と指摘した。 そして、「トリガー(感染拡大の引き金)」という言葉を使い、「代表的なもの」の1つとして恒例行事を上げた。尾身会長は「去年の3月末の卒業旅行、歓送迎会、12月暮れの忘年会等々で感染が急激に拡大した」と説明。 感染した日を分析すると「昨年12月30日、31日がピークというふうにだいたい考えられて。これはだいたい忘年会と関係があ(る)」と主張。「(これから)また年度末が来る。卒業旅行とか謝恩会、歓送迎会。多くの人が集まって、密になると、また感染拡大の契機になってしまう。お花見を静かにしている場合は問題ないが、花見をして宴会と言うことになると感染拡大の契機になる。重要ですよね、卒業旅行とか。でも、いまこの時期は是非控えていただければ」と呼び掛けた。