年末に寒気到来→荒天予想で要注意! 雪道初心者が知っておくべき「5つの運転ポイント」
雪道にはくれぐれもご注意を! 日本列島は年末から再び強い寒気に見舞われ、全国的に荒天になると予想される。特に日本海側を中心に大雪になりやすく、交通機関などに影響が出ることは必至。帰省や行楽など冬の運転トラブル対処法を調べてみた。 脇見運転でタクシーに追突 蒼井優が駆っていた“肉食”愛車(2019年) ◇ ◇ ◇ JAFによると、前回の年末年始(2023年12月29日~24年1月9日)の出動件数は8万6361件。実に約12秒に1件の割合だ。最も多い要請内容は「バッテリー上がり」。バッテリーは冬の低温に弱いためだ。
凍結路はノーマルタイヤが止まるまで105メートル
また、冬場はスリップなどによる車のスタック(落輪・落ち込み)も増える。 そこで興味深いのが、雪道でブレーキをかけてから止まるまでの「制動距離」を調べた結果だ。JAFが時速40キロで6種類(表)のタイヤで実験を行ったところ、予想通りノーマルタイヤは危険がいっぱい。 「雪道(圧雪路)でのノーマルタイヤの制動距離は29.9メートルで、スタッドレスタイヤの17.3メートルに対して約1.7倍でした」(JAF) 通常の雪道でコレなので、夜間・早朝に多い凍結路(氷盤路=除雪車が通った後にもなる)だったら最悪。ノーマルタイヤだと完全に止まるまで105.4メートルもかかってしまう。極端に言うと、信号のところで止まろうと思ってブレーキをかけたのに、実際に止まったのは次の信号だった……くらいの感覚だ。 仮にタイヤチェーンを装着していても止まるまで59メートルもかかるので、雪道運転の初心者は細心の注意が必要だ。
高速道路の「チェーン規制」ってどういう意味?
高速道路の入り口の表示看板で見かける「速度規制」「チェーン規制」という意味を完全に理解している人は少ないのではないか。雪が降った場合、高速道路は段階的に交通規制が入る。 まず第1段階は「速度規制」。最高速度が時速50キロ、もしくは80キロに制限される(最高速度60キロ区間は40キロ)。 次の段階が「冬用タイヤ規制」。スタッドレスタイヤ、またはタイヤチェーンなどを装着している車だけが走行できるという意味だ。オールシーズンタイヤは冬用タイヤ規制にも対応していれば通行できるが、基本的にはチェーンの装着が求められる。 さらに次が「チェーン規制」。「大雪特別警報」や「大雪に関する緊急発表」が出された際に実施される規制で、文字通りチェーンタイヤ以外の車は走っちゃダメ。途中までスタッドレスタイヤで走っていた車は、最寄りのインターチェンジで降りることになる。仮にトランクにチェーンを携行していれば、最寄りのサービスエリアやパーキングエリアで装着(路肩はダメ)すれば走行が可能になる。 そして最後は「通行止め」。大雪やその際の事故、または除雪作業のために通行が一時遮断されること。途中までは走れていたのに、急に「通行止め」になってしまったらどうすべきか? この場合はハザードをつけて係員の誘導があるまでその場で待機。係員の誘導でUターンして最寄りの出口に向かうケースもある。「えいや! 何とか行けるか」と無理に進んでしまうとUターンすらできなくなり、車の中で日をまたぐこともあるので注意だ。 「途中まで『大丈夫』と思って走っていても、群馬県境の山を越えて越後湯沢に入ると途端に雪が多くなります。『にいがたふゆみち情報』アプリなどをダウンロードしていただけると、急な通行止めなどの情報を音声でアナウンスしてくれます」(国土交通省・長岡国道事務所)