パワーカップルは「将来の老齢年金」もたくさんもらえる?世帯年収1400万円夫婦でシミュレーションしてみた
パワーカップルが受給する年金を試算
老齢年金を受給することを想定し、パワーカップルの年金額をシミュレーションしてみます。 パワーカップルに明確な定義はありませんが、ここでは世帯年収1400万円とします。 さらに過去~現時点の年収だけで年金額の試算はできないため、ここでは試算条件を限定してシミュレーションしてみます。 ●夫婦ともに自営業で世帯年収1400万円のケース まず、夫婦ともに自営業者のケースで考えてみましょう。 ・20歳~21歳:学生として国民年金保険料を納付済み ・22歳~59歳:自営業(未納期間なし) ・65歳から年金受給開始 自営業の場合は老齢基礎年金のみとなり、年金額は年収に左右されません。もし40年間の保険料未納がない場合、1人当たり年額で82万円となりました。 夫婦2人分で考えると、月額で約13万6000円。 年収1400万円であった夫婦が、年金生活に入ったとたん生活費を落とすことは難しいものです。 自営業の方は厚生年金保険料の支払いがない分、独自に備えている方が多いでしょう。iDeCoや個人年金保険、国民年金基金などさまざまな方法があります。 また、自営業では定年退職がないため、健康である限りは働き続けるという選択肢もありますね。 ●夫婦ともに会社員で世帯年収1400万円のケース 続いて、夫婦ともに会社員で世帯年収1400万円のケースを考えます。夫婦でそれぞれ年収700万円だったとします。 ・20歳~21歳:学生として国民年金保険料を納付済み ・22歳~59歳:会社員(年収700万円) ・65歳から年金受給開始 会社員は老齢厚生年金(老齢基礎年金を含む)を受給します。シミュレーション結果では一人当たりの年額で218万円となりました。 夫婦2人で考えると、月額で約36万円です。 これだけ受給できると、老後は安泰に感じるかもしれません。 しかし年収1400万円だった当時は、仮にボーナスが4ヶ月分だったと想定すると、月収がおよそ87万5000円だったことになります。 ここからの落差を考えると、やはり生活費を落とす必要があることには変わりありません。 住宅ローンや教育費の支払いが終わっていたとしても、「収入内でやりくりする」という生活にすぐに適用できる人ばかりではないでしょう。 どんなパワーカップルであっても「老後は収入が下がる」ことになるため、年金以外の収入源を作ったり、貯蓄で備える必要はあるといえます。 なお、厚生労働省の「公的年金シミュレーター」はあくまでも簡易なものであり、今回の試算も条件を限定したものです。実際には年収が変動するものであることから、気になる方は個別にシミュレーションしてみましょう。