動画配信サービスから配膳ロボットまで!“U-NEXT”デジタルビジネスの裏側
〇USEN&U-NEXTグループの強み2~「旧作から新作まで!動画配信の百貨店戦略」 家電量販店のテレビ売り場も、売っているのはほぼすべてインターネットに接続できるスマートテレビ。リモコンにネット動画専用のボタンがあるのはいまや当たり前になった。 動画配信サービスはいま戦国時代。国内市場でトップを走るのが外資系の「NETFLIX」で会費は月額790円から。トップ3のうち外資大手のもう1社が「アマゾン prime video」。会費は月額600円からで、動画視聴だけでなく、ショッピングで割り引きがあるなどのメリットがある。
そしてビッグ3の中で唯一の国内組が「U-NEXT」。国内市場ではシェア2位で会員数は430万人以上。会費は月額2189円と他より高めだが、映画などの動画は30万本以上が見放題と、最も多い。8月からはサッカー・プレミアリーグの独占配信もスタート。また、電子書籍も100万冊以上と充実している。 古い映画が多いのも「U-NEXT」の特徴の一つ。また韓国やアジアのドラマが充実しており、韓国のドラマは1000作品以上と、配信サービスの中で最も豊富だ。 地上波テレビとの連携にも乗り出している。各局が配信サービスを展開する中、「U- NEXT」が手を組んだのは「Paravi」。TBSとテレビ東京の人気ドラマやバラエティが好きな時に見られる。 「見たいものが見られる状態。ラインナップをそろえたことで他社と差別化できたと思っています」(宇野)
地獄を見た二代目社長~「あきらめない男」の復活劇
夜の六本木。宇野のとなりでグラスを傾けているのは「サイバーエージェント」の藤田晋社長だ。「AbemaTV」を手掛け、ゲームやネット広告事業などで売り上げ7000億円を超えるITベンチャーの第一人者だ。 藤田さんは宇野が最初に起業した「インテリジェンス」という会社に1997年、新卒で入社。以来20年以上の付き合いになる。 「宇野さんはあの頃からオーラが漂っていました。尊敬している人です」(藤田さん) 実は「サイバーエージェント」は「インテリジェンス」のグループ企業からのスタート。宇野は金銭面も含め全面的にバックアップしたという。 「そもそも起業家志望の若者を採用していたので、話を聞いてくれた。宇野社長は志が大きくて、そこに惚れたという感じです」(藤田さん)