【サマーチャンピオン】メイショウテンスイは長いトンネルを抜けて待望の重賞初Vへ
[JpnⅢサマーチャンピオン=2024年9月1日(日曜)3歳上、佐賀競馬場・ダート1400メートル] メイショウテンスイ(牡7・栗東=河内洋厩舎) 父ダンカーク 母フラワーガイア 母の父ゼンノロブロイ 若駒の時期からダート重賞で活躍している実績馬。2歳10月に南井厩舎からデビューすると、新馬→オキザリス賞と連勝を飾った。無傷の3連勝に挑んだJpnⅡ兵庫ジュニアグランプリはテイエムサウスダンを捕らえ切れず2着。2歳シーズン最後のJpnI全日本2歳優駿は実績を評価されて1番人気に推されたが、小回りコースを攻略できず4着にとどまり、初タイトルは持ち越しとなった。 3歳シーズンも順調にキャリアを積み重ね、7月に3勝クラスを制して再びダートグレード戦線へ。コパノキッキング(JBCスプリント2着)、ヤマニンアンプリメ(JBCレディスクラシック覇者)と競った2020年の当レースでは、道中3番手から積極的な立ち回りを見せた。前記2頭こそ抑えたが、逃げるサヴィに半馬身及ばず2着。それでも一線級と互角に戦えたことで、重賞タイトル獲得は間近に迫っていたかと思えた。しかし、同年10月のオープン特別Vを最後に成績は低迷。昨年3月の南井厩舎解散に伴って河内厩舎へ転厩したが、目立った結果を残せないまま時間は過ぎていった。 転機となったのは2走前の天保山Sだ。ややオーバーペースにはなったが、果敢にハナを奪うと直線もしぶとく粘って3着。そして前走も楽な感じでマイペースの逃げを打つと、直線半ばで決着をつける完璧な立ち回りで約3年9か月ぶりの勝利を手にした。ようやく調子を取り戻して、待望の重賞初Vへ―。佐賀へ遠征するメイショウテンスイは文字通り勝負の一戦だ。
東スポ競馬編集部