許してはいけないプレー外での“時間稼ぎ”「また言うのかと」 城福監督が気付いたプレミアとの差
「僕らが注目すべきは、今のプレミアではノッティンガム・フォレストです」
現在、ニューカッスルはプレミアリーグで5位と好調だ。だが、東京Vが参考にするべきチームは別にあると城福監督は言う。 「ニューカッスルは(プレミアリーグで)トップ6と言われているクラブと同じクラブのバジェット(予算)を持っているんです。なので、エディ・ハウっていういい監督が、彼らをハードワークする集団に変えて、今、何チームかを凌駕するような戦いをしている。僕らが注目すべきは、今のプレミアではノッティンガム・フォレストです。彼らのチームバジェットが何位なのか。むしろ、それこそが我々が勇気をもらえる。彼らが弱者のサッカーをしているのかとか、なにゆえにビッグ6の何チームかを凌駕しているのかには注目しています」 ニューカッスルよりも少ない予算ながらも、現時点でニューカッスルを上回る3位につけている古豪に目を向ける。2024年シーズン、16年ぶりのJ1に挑んだ東京Vは、周囲の予想をいい意味で裏切り、6位という順位でシーズンを終えた。そのチームの主力がほとんど残った今季は、さらに大きな期待がかかることになる。それだけに城福監督は気を引き締める。 「自分たちの昨年の6位を全部忘れるというわけにはいかないと思いますが、謙虚に戦わないと、本当に痛い目に遭うと思っています。何かを勝ち取ったわけでもなく、選手層とか、特別なものを持った選手が何人か先発やベンチにいるかというと、ほかのJ1クラブと比べたら、そこは我々が劣っていることは認めざるを得ない。そういうところからスタートして、いかに彼らと対等以上に戦うか。謙虚な部分と、日常これだけやっているんだから、我々がやれないはずがないという自信。そこのバランスの良い両立が必要かなと思います」 プレミアリーグはシーズンを折り返したばかり。ノッティンガムが後半戦も勝ち点を伸ばしていけるかは未知数だ。だが、ここまでのノッティンガムのような快進撃をJ1で2年目を迎える城福ヴェルディが見せられれば、大きなインパクトを与えることになるだろう。
河合 拓 / Taku Kawai