ポルシェ、6速MT専用モデル新型「911カレラT」予約受注開始
ポルシェジャパンは10月30日、6速MT専用モデルとなる新型「911 カレラ T」の予約受注を開始した。新型911 カレラ T初のカブリオレやステアリングは右/左モデルが用意され、価格は911 カレラ Tが1865万円、911 カレラ T カブリオレが2114万円。 【画像】911 カレラ T カブリオレ 911 カレラ Tは、俊敏性、軽量設計、感動的なサウンドスケープ、そして6速MT(マニュアルトランスミッション)に重点を置いた、純粋主義者にとって理想的なモデルと位置付けられ、カレラ T専用にカスタマイズされた装備パッケージでスタイリッシュな個性を演出した。 911 カレラ Tのモデル名「T」はツーリングを意味し、ポルシェでは1968年に911 Tがツーリングカーとしてホモロゲーションを取得したときまでさかのぼる。初代911 Tは1973年まで生産され、2017年以来、911 カレラ Tはカレラとカレラ Sの間に位置するモデルシリーズと位置付けられ、純粋なドライビングプレジャー、俊敏なハンドリング、感動的なサウンド、そして後輪駆動スポーツカーの本質を追求したモデルとなる。 911 カレラ Tのパワートレーンは、911 カレラの水平対向6気筒 3.0リッターツインターボエンジンを搭載。最高出力は290kW(394PS)、最大トルクは450Nm。トランスミッションは6速MT、駆動方式は2WD(RR)。 シフトダウン時には、エンジンとギヤボックスの回転数差を自動的かつ特別に補正するオートブリッピング機能を選択可能。スポーツクロノパッケージを標準装備し、カレラ T クーペは0-100km/h加速4.5秒(カブリオレでは4.7秒)、最高速は295km/h(同293km/h)を実現する。 先代モデルに比べてパワーが向上したのに伴いブレーキシステムも大型化され、ブレーキディスクの直径は350mm、フロントには6ピストン固定式キャリパーを装備。車内断熱の低減やオートブリップ機能との組み合わせにより、標準装備のスポーツエグゾーストシステムは特に感動的なサウンドスケープを生み出すとしている。 フルバケットシートを備えた新型911 カレラ Tの最軽量仕様は、軽量ウィンドウ、断熱材の削減、6速MTの採用により1478kgとなり、911 カレラより40kg以上軽く仕上げられた。 トラックプレシジョンアプリを含むスポーツクロノパッケージは911 カレラ Tの標準装備の一部となり、さらに同モデルに初めてリアアクスルステアリングを標準装備し、フロントアクスルにはよりダイレクトなステアリングレシオを組み合わせることでハンドリングを最適化。911 カレラ T専用に開発されたリアアクスルステアリングのチューニングによりステアリングがよりダイレクトに反応すると同時に、安定性も向上させた。 また、10mm低く設定したPASMアダプティブスポーツサスペンションも標準装備され、カレラ Tの走りをより俊敏にするためにモデル特有のスポーティなチューニングが施された。標準装備のリアアクスルステアリングと911 カレラ T専用に最適化されたエアロダイナミクスバランスによって、フロントおよびリアアクスルのアンチロールバーをニュートラルなハンドリングへとチューニングすることが可能になったとしている。 タイヤとホイールは20/21インチのカレラ S軽合金製ホイールを装着。フロントタイヤは245/35 ZR20、リアタイヤは305/30 ZR21。 インテリアは、マニュアルスポーツカーとしての911 カレラ Tの独自性を強調する数多くの特別なディテールを採用。短いシフトレバーの上部にはオープンポア仕上げのウォルナット積層木材ギヤノブが装備され、見た目とともに手触りでも特別な体験を提供。 また、ギヤレバーの前には“MT”(マニュアルトランスミッション)のロゴ入りバッヂを装着し、ダッシュボードの助手席側にはシフトパターンのロゴをプリント。標準装備には、レザー張りヒーテッドGTスポーツステアリングホイール(モードスイッチ付)も含まれ、Race-Texステアリングホイールも利用可能。ダッシュボードとセンターコンソールの装飾インレイはバナジウムグレー、ドアパネルのインレイはブラックブラッシュアルミニウムとした。 シートはブラックの4way電動調節式スポーツシートとSport-Texシートセンターを標準装備。911 カレラ T専用のインテリアのタータンチェック柄を採用し、ヘッドレストには911ロゴを刺繍した。アダプティブスポーツシートプラス(18way調節機能付)や特に軽量なフルバケットシートをオプションで選択可能としている。
Car Watch,編集部:椿山和雄