子どものYouTube発信を見守る機能が登場、保護者は導入すべき?
そして、今回新機能が追加された13歳以上の子どもの場合についてお話します。13才以上の子どもは、年齢制限のあるコンテンツを除く、YouTubeのすべてのコンテンツが視聴できるようになります。親が見せたくないチャンネルをブロックすることもできません。また、自分のYouTubeチャンネルを作成し、動画のアップロードやライブ配信もできるようになります。 もっとも大きく異なるのは、YouTubeを視聴したり、コメントを書き込んだりといった受け身の利用ではなく、自分から発信ができるようになる点です。その子らしい想像力を発揮して、ネットの世界で活躍する可能性が開ける一方で、その分リスクが大きくなるともいえます。今回の新機能により、13~17才の子どもに関して「ファミリーセンター」を使って見守ることができるようになるわけです。
なぜ13才以上が発信できるようになるのかといえば、「COPPA」(Children's Online Privacy Protection Act)の対象から外れるためです。COPPAとは、米国連邦取引委員会(FTC)が、オンラインにおける13歳未満の子どもの個人情報を保護者が管理できるように制定した法律です。YouTube以外にも、InstagramやX、TikTokもこの法律に準じています。 13才以上というと、まだ子どもらしく未熟な点も多く見られますが、一方で大人顔負けの知識や考えを持てる年齢です。ネットで自由に振る舞うことを許可するのか、細かく見守りを続けるのかは、家庭での考え方やお子さんの性格にもよりますが、ほとんどの保護者は心配が先に立ちそうです。 中学生のYouTube発信といえば、中学生YouTuber「ちょんまげ小僧」を思い出す人も多いでしょう。ちょんまげ小僧は、約1年前に注目を集め、一時期はチャンネル登録者数が150万を超えるほどの人気を博しています。 現在も相変わらずの人気ぶりですが、2024年7月に行ったドッキリ企画が物議を醸し、ネットニュースにもなりました。アテンションエコノミーの世界でアカウントを運営する難しさもあるのでしょう。 今回の新機能では、動画のアップロードを行う際、保護者に通知が行くようになります。「このタイトルで大丈夫か」「このコンテンツで炎上することはないか」などを保護者がすぐに確認できます。もしコメントが殺到した場合も、いち早く気づくことができます。もし、お子さんからYouTubeで発信したいと相談されたら、親子で話し合ったうえで、見守り機能を設定するのがよいでしょう。
鈴木朋子