【Love me tender】威風堂々 ラグジュリアスでエレガントなフルサイズSUV「キャデラック エスカレード スポーツ25thアニバーサリーエディション」との夢の5日間
エスカレードのセンターコンソールには、冷凍庫にも切り替えることのできる冷蔵庫が備わっている。実際にアイスクリームを数個購入しその効果を確かめてみたが、数時間たってもアイスクリームは溶けなかったし、飲み物はキンキンに冷えたままであった。こういう装備をばかばかしいと思うか、アメリカの豊かさととらえるかはその人次第であるが、移動することを「何時間で移動できる」と計算しながらあくせくした時を過ごすのではなく、ゆったりと移動する間に変化する景色を堪能しながら、乗員同士がおしゃべりを楽しむような、数値としてではなく質としての豊かさを象徴する装備であることは間違いない(そもそも冷蔵庫を開発したのはアメリカ人なのだし)。そしてそんな時にこそ、36個ものスピーカーを持つAKGのサウンドシステムも効果的なものとなるはずである。
自動車の魅力はスポーティなことだけではなく、ラグジュアリーなことやエレガントなことはそれと同じくらいに大きなファクターであるということを、骨の髄まで感じた5日間だった。だが素敵な赤いキーホルダーのついたエスカレードの鍵を返却し、今回も魔法が解けてしまう、GMジャパンのビルディングはもうすぐそこである。キャデラックがいつまでもアメリカの豊かさと優雅さを失わず、あこがれの存在でありますように。キャデラックを愛してやまなかった友人も、雲の上できっとそう願っているはずである。
36個ものスピーカーを持つAKGのサウンドシステムは、天井にも多数スピーカーを持つ(銀色の四角い部分がそれ)。サウンドそのものは他の車では出会えないような広がりのあるサウンドで、特にサラウンド効果を上げて聞くと、ギター、パーカッションなどの楽器が明瞭にステレオ効果で聞こえてびっくりする。
比較物がないためわかりにくいが、縦横高さとも迫力満点のサイズ。だが運転は実に安楽だし、サイズもつかみやすいため、慣れてしまえば自分でも驚くほど自信をもって路地などへも入って行ける。だが絶対的なサイズは、如何ともしがたく、過信して進んでいくとどうにもならない場面に遭遇することになるので油断は禁物。