三菱重工・川重・IHI…「CO2有効活用」事業化へ、生かすそれぞれの強み
川重 /直接回収プラント大型化
川重は鹿島などが開発したカーボンネガティブコンクリートの製造に、川重が保有するDACを利用する共同研究を始めた。 川重は大気中からCO2を直接回収するDAC技術の開発に取り組んでいる。7月から鹿島との共同研究を開始するなど、実証試験にも取り組んでいる。川重はDACを使用したCCUSサービス事業の展開を狙う。 25年ごろに年間2万トンのCO2を回収する実証プラントで事業を開始し、30年に回収量を同50万―100万トンに増やし、事業規模約500億円を目指す。大型DAC設備のイメージについて、川重の西村元彦専務執行役員エネルギーソリューション&マリンカンパニープレジデントは「森林と比べて面積当たり1100倍のCO2を回収することが可能」と語る。
IHI /メタネーション装置提供
CO2活用の観点から注目されているのが、CO2と水素でメタンを合成するメタネーション技術だ。IHIは工場や事業所に小型メタネーション装置の提供を進めており、回収したCO2利用のニーズに対応する。 IHIはCO2回収技術や水素製造技術を含むカーボンリサイクルに向け、CO2回収が求められる業界やカーボンニュートラルの燃料・原料が求められる業界にCCUS技術の提供を進める。