子どもの生活リズムを乱さないための3つのポイント 休校中の対策、専門家に聞く
新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、国内にあるほとんどの小中学校や高校で臨時休校の措置が取られています。学業の遅れとともに、心配されているのが休校中の子どもたちの生活リズムの乱れです。農林水産省によると、生活リズムの乱れは食欲不振や感情の不安定化を招くそうです。子どもの心身の健康を考えるNGO団体「子どものからだと心・連絡会議」で議長を務める日本体育大学の野井真吾教授(教育生理学)は、生活リズムを乱さないために大切なポイントが3つあると言います。 【動画】新型コロナ、春になれば消える感染症では「おそらくない」 専門家が指摘
太陽の光を浴びよう
野井教授は、生活リズムを安定させるためのキーワードとして、「光」「暗闇」「外遊び」の3つ挙げます。どういうことでしょうか。野井教授は語ります。 「生活リズムを整えるには、日中に光を浴びたり、適度に運動したりすることが大切です。新型コロナウイルスへの感染を心配して、室内で過ごす時間が増えるかもしれませんが、気分転換に散歩をしたり、室内でも日当たりの良い場所で過ごしたりするよう心掛けましょう」 日に当たることはなぜ大切なのでしょうか? 野井教授によると、日中に太陽の光を浴びることで、眠りを誘うホルモン「メラトニン」の分泌を促します。メラトニンは、夜に暗さを感じた際に寝つきを良くする効果があると言います。逆に、夜遅くまで明るい部屋でテレビを見たり、ゲームをしていると、目に光が入り、メラトニンの分泌を抑えてしまうので避けた方が良いということです。 また「外遊び」については、体を動かしてほどよい疲労感を得られるほか、日光を浴びることで「メラトニン」の分泌につながるため、重要だと言います。 3つのポイントに加えて、三食をリズム良く摂ることも大切だと野井教授は指摘します。栄養面だけでなく、「毎日決まった時間に同じくらいの量を食べる習慣」は生活リズムを安定させる効果があるとのことです。また、食事や学習などを、学校通学時と同じように習慣化させるため、親子でオリジナルの時間割を作成しても良い、と提案しています。