【香港スプリント】新怪物カーインライジングGⅠ初挑戦V サトノレーヴは3着惜敗
[GⅠ香港スプリント=2024年12月8日(日曜)3歳上、シャティン競馬場・芝1200メートル] 香港国際競走が8日、シャティン競馬場で行われ、スプリンターの頂上決戦である第26回香港スプリント(1着賞金1456万香港ドル=約2億8070万円)が14頭によって争われた。日本からはルガル(牡4・杉山晴)とトウシンマカオ(牡5・高柳瑞)、サトノレーヴ(牡5・堀)の3頭が参戦。 レースはカリフォルニアスパングルが先手を取り、断然人気のカーインライジングは2番手からの競馬。手応え十分に直線を迎えると、鞍上のZ・パートンが満を持して仕掛ける。大きく突き放すことはなかったが、激しい2着争いを尻目に堂々と押し切り、GⅠ初挑戦ながらファンの支持に応えた。勝ちタイムは1分08秒15(良)。日本馬ではサトノレーヴが中団のインで脚をためて直線よく伸びたものの、最後に外から鋭く脚を使ったヘリオスエクスプレスにかわされて惜しくも3着。堀調教師の香港国際競走完全制覇はならなかった。 勝ったカーインライジングは、前走のGⅡジョッキークラブスプリントでゴール前に手綱を緩める余裕を見せながらセイクリッドキングダムが持っていたコースレコードを更新。香港の新怪物スプリンターとして圧倒的支持を集めていた。鞍上のパートンは香港スプリント4勝目で、昨年のラッキースワイネスに次ぐ連覇。また、管理するDヘイズ調教師は1990年のジャパンCを制したベタールースンアップを管理していたことでも知られる。 3着サトノレーヴ・モレイラ騎手「素晴らしい走りでした。地元の強い馬2頭に負けました。最後までしっかり伸びてくれましたが、2頭を捕まえることはできませんでした。彼の走りには満足しています」 9着トウシンマカオ・菅原明騎手「出負けしたのと、道中持つところがなかったです。外を回る形になって、最後はよく来ているんですが。馬場の真ん中、悪いところになってしまって、あんまり手応え良く回ってこれませんでした。思い通りに乗れなかったです」 9着トウシンマカオ・高柳瑞調教師「スタートで出負けした感じで、後ろからになってしまいましたし、忙しかったのかなと思います。(遠征について)香港ジョッキークラブのおかげでスムーズに調整ができたので感謝しています」 11着ルガル・西村淳騎手「すみません、申し訳ないです。スタートがやっぱり悔いが残りますね。今日の馬場は内枠有利で難しいところもありました」 11着ルガル・杉山晴調教師「ゲートであそこまで立ち遅れた時点で、ちょっともう勝ちはないなっていう感じでは思っていました。ただ、西村(淳也)騎手からすればやっぱり諦めきれないというか、勝ちに行きたいっていう気持ちで、最後は外を回してきたんですけど、その分もあって最後に止まってしまいましたね。工程の途中までは結構良い状態で持っていけるかなと思っていたんですけれど、やはり今日、当日を迎えて競馬場に馬が来て、この馬の雰囲気を見ていると、どうしても彼にスプリンターズSのときの、ゾーンに入ったような集中力っていうのが正直見られなかったので、ちょっとどこか遠いところを見ているというか、そのままゲートインして出遅れてしまったという感じでした。この経験は必ず次につながっていくと思いますし、つなげていかなければいけないと思います」
東スポ競馬編集部