<明秀旋風’22センバツ>選手紹介/5 辻天成二塁手(2年) 憧れの背追い、堅守磨く /茨城
小技と堅守で、チームに勢いをもたらす。ウエートトレーニングで鍛え上げたチームメートが多い中、「線の細さ」を自覚し、バットコントロールを磨いてきた。 「打つのは苦手」だったが、それでも強打で知られる明秀日立に進んだのは、2018年にセンバツ初出場を果たした際の主将・増田陸(現プロ野球・巨人)への憧れからだ。 当時、兄蒼太さん(20)もチームに所属。練習を見ていた父から、遊撃手として抜群の守備を誇る増田の姿に「お前もまねをした方がいい」と言われたという。兄を介して連絡先を交換し、多くの助言を受けた。中学時代に贈ってもらった赤いグラブは、今も練習で使っている。 センバツにつながる昨秋の関東大会。初戦の健大高崎(群馬)戦に向かうバスに乗る前、坂口拓也部長を通じ増田から伝言を受け取った。「最後は自分の力を信じて」。打撃不振が続いていたが初打席で適時三塁打を放ち、四回に犠打、九回にはスクイズも決めた。 憧れの先輩からのプレゼントは甲子園にも持って行き、心の支えにするつもりだ。=つづく ……………………………………………………………………………………………………… ■人物略歴 ◇辻天成(つじ・てんせい)さん 大阪・西山田中出身。173センチ、68キロ。右投げ右打ち