もはや芸術品!知れば知るほど愛したくなるミッドセンチュリーの人気家具と名デザイナーたち
ミース・ファン・デル・ローエやエーロ・サーリネン、フローレンス・ノル等、デザイン史に残るデザイナー達と彼らが手掛けたミッドセンチュリー家具を、背景にあるストーリーと共に紹介します。 【写真で見る】全部名作!ミッドセンチュリーの家具と名デザイナーたち
「フローレンス・ノル・ソファ」〈フローレンス・ノル〉
ミッドセンチュリーらしさあふれるモダンクラシックな「フローレンス・ノルソファ」は1954年のデザイン。フローレンス・ノルはインテリアを建築の一部と捉え、テキスタイルが空間を調和させる役割を果たすと考えて「ノルテキスタイル」を設立しました。このソファのデザインにも、空間と合わせて張り地を選ぶという前提が組み込まれています。
「チューリップチェア/ウームチェア」〈エーロ・サーリネン〉
フローレンスにとって兄のような存在、エーロ・サーリネン。彼が1957年にデザインした「チューリップチェア」は、アルミニウムのベースとFRPのシェル、ファブリックの座面を見事に融合させています。 一方、1948年デザインの代表作「ウームチェア」(写真右)のウームとは子宮の意味で、クッションに囲まれてくつろげるバスケットのような座り心地を目指しました。
「ベルトイヤ・サイドチェア」〈ハリー・ベルトイヤ〉
自由な創作活動をしたいと考えていた彫刻家でアーティストのハリー・ベルトイアは、ノル夫妻の強い誘いに応え、イームズオフィスを離れてノルに移ります。そこでスチールロッドワイヤーを使った「ダイヤモンドチェア」「バードチェア」「ベルトイアサイドチェア」などの名作が生まれました。「ベルトイアサイドチェア」はダイニングに合う椅子です。
「プラットナー サイドチェア」〈ウォーレン・プラットナー〉
レイモンド・ローウィ他の事務所を経て、ダレス空港の仕事で知り合ったエーロ・サーリネンの事務所でインテリアを学んだウォーレン・プラットナー。代表作の「プラットナーサイドチェア」は、彼がデザインした一連のスチールロッド製の家具の1つで、1966年に生まれました。ワイヤーが描き出す曲線がエレガントで装飾的。シリーズで楽しむことができます。
「バルセロナチェア/ブルーノ チューブラーチェア」〈ミース・ファン・デル・ローエ〉
バウハウス最後の校長を務めたミース・ファン・デル・ローエの「バルセロナチェア」は、1929年のバルセロナ万博で彼がドイツ館を担当した際に誕生。スペイン国王夫妻を迎えるためにデザインされました。カンティレバー構造の「ブルーノチューブラーチェア」は、1930年にチェコスロバキアのブルーノ市に完成した「トゥーゲントハット邸」のためにつくられたものです。 カンティレバー構造の「ブルーノチューブラーチェア」は、1930年にチェコスロバキアのブルーノ市に完成した「トゥーゲントハット邸」のためにつくられたものです。
「ワシリーラウンジチェア/チェスカチェア」〈マルセル・ブロイヤー〉
バウハウス出身で教官も務めたマルセル・ブロイヤーは、1925年に自転車のバーに着想を得て、世界初のスチールパイプ椅子「クラブチェアB3」をデザイン。画家ワシリー・カンディンスキーに贈られ、「ワシリーチェア」と呼ばるようになりました。一方、カンティレバー構造の「チェスカチェア」は娘の名前フランチェスカに由来しています。