日本からは小野寺吟雲が準優勝「オリンピック予選シリーズ(OQS)」上海大会 男子スケートボードストリート種目
いよいよ残り2戦でパリオリンピック出場が決まる「オリンピック予選シリーズ(OQS)」、フェーズ2の第1戦目となる上海大会のスケートボード・ストリート種目が、中華人民共和国・上海にて開催され、競技最終日の5月19日(日)に男子決勝が行われた。 世界ランキングによる各国の出場権争いはもちろんだが、日本国内の出場権獲得争いが激化している。逆転での出場権獲得に是が非でも表彰台に登りたかった前回オリンピック王者の堀米雄斗がまさかの予選敗退。さらにフェーズ1を終えた時点で世界ランキング1位であり、今大会でも優勝候補大本命だった白井空良が準決勝で姿を消した。 波乱の様相を呈した今大会の決勝に名を連ねたのは、根附海龍、佐々木音憧、ジオバンニ・ヴィアンナ (ブラジル)、小野寺吟雲、クリス・ジョスリン (アメリカ合衆国)、ナイジャ・ヒューストン (アメリカ合衆国)、グスタボ・リベイロ (ポルトガル)、ジャガー・イートン (アメリカ合衆国)となった。 今大会では日本の出場権争いが非常に注目で、根附、小野寺は後続を突き放すことは出来るのか。また、日本人5番手で追う立場の佐々木がどこまでランキングポイントを獲得できるか。 一方でアメリカも熾烈な代表争いを繰り広げており、ナイジャ・ヒューストンが頭一つ抜き出て、今大会も決勝に残り大幅なポイント獲得が確定しているが、残り2枠を現在「パーク」との二刀流でのパリオリンピックを目指しているジャガー・イートンをはじめ、アレックス・ミドラー、クリス・ジョスリン、ブレイデン・ホーバンが団子状態で追いかけている。 今大会ではジャガーとクリスが決勝に残り出場権争いにて1歩リードしたと言えるが、日本とアメリカの国内での出場権争いにそれぞれこの決勝での順位が非常に重要になってくる。
大会レポート
【ラン1本目】 流れを掴む上で非常に重要な一本目は佐々木が「ビガースピンフリップボードスライド」で勢いよくスタートしていくと、高さのある「ノーリーヒールフリップ」、「ノーリーノーズブラント」まで完璧にフルメイク、本人も納得の笑顔で88.78ptをマークした。 グスタボもテンポよくトリックを繋いでいき、ラストのモヒカンレッジでの「バックサイドクルックドグラインド・ノーリーキックフリップアウト」ではバランスを崩すも持ち堪え89.21ptに。 ジャガーは得意のアールトリックで繋ぎ「スイッチバックサイドスミスグラインド」、「ノーリーハーフキャブスイッチ50-50グラインド」、ラストの「ブラントストールフロントサイド180アウト」まで完璧に決めて91.16ptと唯一の90点台でトップに躍り出た。