「見に来てくれた君たちに命をあげるよ!」西城秀樹は一体何が凄かったのか<フィルムコンサート参戦記>
今年の夏は本当に長かった。10月半ばまで気温が30度近いとはどういうこと!? しかし、その暑さのおかげで、すぐに思い出せる。2024年9月16日(月)に開催された、激アツフィルムコンサートの盛り上がりを……! 【画像】汗を拭く度、頬のあたりにヒデキの顔が近づく仕様のマフラータオル さあ、いざ書かん、体験レポート。すでに1カ月が過ぎている。私はどうも参戦してから記事を書くまで、興奮を一定期間寝かせるクセがある。漬物かいな! と愚痴っている時間も文字数ももったいない。9月16日Zepp Nambaで行われた「BIG GAME 2024 アンコール」の様子を振り返っていこう。
バーモントカレーのCMからスタート
当日のメモを読むと「あづいあづい」とミミズがのたくったような字で書かれている。それもそのはず、9月16日の大阪は最高気温35.5度! しかも開演が13時という真っ昼間。あっつー!! 会場に入ると涼しくて生き返る。物販に走り、サイリウムとパンフレット、マフラータオルを購入。 ワンドリンクはジンジャーエールをチョイス。さあ、私の座席はどこ! 席はさすがギリッギリで申し込んだだけあり、果てしなく後ろのほう。しかし、嬉しいことに、今回はお隣のマダムが話しかけてくださった。 「デビューからヒデキ一途♪」 ニコニコとスマホを見せてくれる。私も負けてはならぬと、 「私のサイリウム、『ブルースカイ ブルー』のブルーですッ」 と、目の前でバキャッと折ってみせる。 そんなことをしているうちに、会場が暗転。全員がザッと画面に集中する。私は息をのんだ。実は今回、詳細を読まずチケットを取ったので、頭に入っているのは「BIG GAMEを2本上映」というだけである。いいのだ。ヒデキならなにを見ても間違いない。なんなら予定が変わり、2、3時間ハウスバーモンドカレーのCMでも、見ていられる自信はある!
「BIG GAME‘79」の芸術的「エピタフ」
そう思っていたら、本当にコンサートのスタートは、バーモントカレーのCMからであった。何パターンもの、子どもたちとカレーを食うヒデキを愛でたあと、1本目のフィルム、1979年8月18日に大阪球場で開催された「BIG GAME '79 HIDEKI」がスタート! ヒデキはバイクと共に、焼けた素肌に白いテープを貼り付けたようなジャンプスーツで登場。控えめに言って超セクシー! 「ヒデキィィィ!」 さっそくサイリウムを振る。 クイーンの「ウィ・ウィル・ロック・ユー」から始まり、前半は洋楽まみれ。ビリー・ジョエルの名曲「オネスティ」の日本語カバーもいいが、やはり特筆すべきはキング・クリムゾン「エピタフ」の魂のパフォーマンス! 手脚、指、筋肉を一本一本ゆっくり動かし、肉体の神秘を見せつける動きはダンスの域を超え、もはや芸術。パリ・オペラ座バレエ団、なぜスカウトに来なかった!? ヒデキがゆっくり背中を向けた瞬間、演出のレーザービームが空に向けて飛ぶ。位置的に、ヒデキの脳天から出ているように見えるのがまたエモい! 彼は「エピタフ」で1万キロカロリーは消費していると思う(個人的推定)。どこからか「1曲にこんなにパワー使って大丈夫なの(泣)」と呟きが聞こえたが、マジでパワー配分大丈夫? ? パフォーマンスは激しいのに、MCは、とってもかわいいヒデキ。 「こーんばーんわー!」 ヒデキの呼びかけに、 「こーんばんわー!」 と元気に返す私たち。こちらは昼間なのだが、んなことはいいのだ。もはや「フィルムコンサート」という意識もぶっ飛んでいる。Zepp Nambaは今、1979年、夜の大阪球場にタイムトラベル完了しました!