暫定世界戦決定の岩佐がバンタム統一を提唱!
IBF世界バンタム級3位の岩佐亮佑(25歳、セレスジム)が6月13日、イギリス・ブリストルで同級4位のリー・ハスキンス(31歳、英国)と、IBF暫定世界バンタム級王座決定戦を行うことが8日、正式発表された。 IBF世界同級王者のランディ・カバジェロ(米国)が左足踵の怪我で長期離脱することになったための暫定王座戦で、カバジェロの様態次第では、そのまま勝者が正規王者として認定される可能性も高い。元WBA世界Sフライ級王者のセレス小林氏(42)は、ジム創設12年目にして念願の世界戦の舞台へ愛弟子を送り込むことになった。有言実行型の岩佐は「倒してベルト取る。バンタムの世界王者は日本人が多すぎるので防衛より統一しないといけない」と吼えた。
やっとか、ついにか。プロデビューから苦節7年。中学2年で、セレス小林氏が新設したジムの門を叩き、名門、習志野高で3冠を獲得、将来の世界王者候補と呼ばれ続けてきた岩佐が21戦目にして世界の舞台に立つ。 「まだ25歳。タイミング的にはよかったと思う。満を持して準備をしてきた暫定だが、僕の中では勝てば世界王者というイメージでいる。敵地は不安だが、海外で取ったほうがアピールになるでしょ? ワクワクして気合が入っている」 右利きの左構えという有利さも手伝って右フックと左ストレートという2つの強烈なフィニッシュブローを持つ。戦績は19勝(12KO)1敗。そのひとつの屈辱が2011年3月に現WBC世界バンタム級王者、山中慎介(帝拳)の日本バンタム級王座に挑戦してTKOで敗れた1敗である。3ラウンドにカウンターの左で山中を一度は、ぐらつかせたが、最後は力負けしてタオル投入。その後、再起して山中の返上した日本王座を奪い、2013年12月には、東洋大平洋同級王座をも獲得して、世界ランキング上位に上りつめたが、なかなか世界挑戦のチャンスが巡ってこなかった。 やっと、この2月にIBFの挑戦者決定戦が決まったが、直前の相手の怪我でキャンセル。どこまでも不運な岩佐だったが、今度は、正規王者の故障休養のため、暫定王座戦が行われることになって、敵地ながら、ようやく運命の風向きが変わってきた。 セレス会長も「精神的にも強くなったし、苦手だったサウスポーが逆に得意になった。一時崩れていたボクシングが伸びてきたし、タイミング的にはいいときだと思う。35歳まで、あと10年はがんばれると思う。とってからが亮のボクシング人生のスタート」という。