セダン然としたスタイルの5ドアHB【1】カペラの後継車と兄弟車となる3ナンバーボディ
【5ドアハッチのセダンが好きだ! 1993年式 アンフィニ MS-6 2.0 タイプG[1]】 >> 【画像19枚】スタイリッシュなデザインにマツダが込めた大いなる想い。MS-6の大きな特徴のひとつが、ボディと一体型のリアスポイラー。太いスポイラーが装着されるが、パッと見はこの隙き間を確認しないとボディと見分けがつかない 1989年、マツダに大変革が起こった。従来のマツダ店、マツダオート店、オートラマ店の3チャネルに、ユーノス店とオートザム店の2チャネルを新たに加え、5チャネル体制をスタートさせたのだ。この背景には1988年に掲げられたマツダ・イノベーション計画があり、国内販売100万台を目指すために販売網を強化する目的でマルチチャネル化が進められたのだった。そして1991年、マツダオート店の名称をアンフィニ店に変更。マツダの5チャネル化が完成した。 アンフィニチャネルには、マツダを象徴するするロータリースポーツのRX-7がラインナップされた。このことからもアンフィニに対する期待の大きさが分かる。そのほかにはファミリアやカペラ、ランティス、MPVなど、そうそうたる顔ぶれだ。そして、同じくラインナップされていたのがMSシリーズである。MSシリーズは「大いなる思い」を意味する「Megalo Spirits」の頭文字を取ってネーミングされ、「無限大に広がる喜びを提供するサルーン」というコンセプトが込められている。そのMSシリーズには、最上級にセンティアと兄弟車となるMS-9、次いでペルソナの後継車となるMS-8、そしてミドルクラスのMS-6の3車種を設定した。 MS-6、はマツダ店で販売されたカペラの後継車種となるクロノスとの兄弟車。両車はミドルクラスのメイン車種となるべく、カペラよりも全長、全幅ともに拡大され、3ナンバーサイズとなった。一方、両車の大きな違いは、クロノスのオーソドックスな4ドアセダンに対して、MS-6は5ドアハッチサルーンというスタイルが与えられた点だ。クロノス、MS-6と同様に、ユーノス500、オートザム・クレフ、オートラマ・テルスターとも兄弟となるが、それぞれ専用のデザインを採用するなど、見た目での兄弟関係は希薄。これが災いして認知度が得られず、販売面で大苦戦。マツダ5チャネル化の思惑は失敗に終わったのだった。 主要諸元 Specifications 1993年式 アンフィニ MS-6 2.0 タイプG ●アンフィニ MS-6 2.0 タイプG(GEFP) ●全長×全幅×全高(㎜) 4695×1770×1390 ●ホイールベース(㎜) 2610 ●トレッド(㎜) 1500(前後とも) ●車両重量(㎏) 1330 ●エンジン型式 RF型 ●エンジン種類 直列4気筒SOHCスーパーチャージャー ●総排気量(cc) 1998 ●ボア×ストローク(㎜) 86.0×86.0 ●圧縮比 21.1:1 ●最高出力(ps/rpm) 82/4000 ●最大トルク(㎏-m/rpm) 18.5/2000 ●変速比 1速2.800/2速1.540/3速1.000 ●4速0.700/後退2.333 ●最終減速比 3.700 ●ステアリング ラック&ピニオン ●サスペンション ストラット(前後とも) ●ブレーキ前/後 ベンチレーテッドディスク/ディスク ●タイヤ 195/65R14(前後とも) ●発売当時価格 218.2万円
Nosweb 編集部
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