小川、梶谷、井納、松永のFA交渉今日解禁…FA市場動向に新型コロナ禍の影響はあるのか?
では、ここから先の獲得する側への影響はどうなのか。 里崎氏は、こんな意見を持つ。 「次に獲得する側への影響ですが、以前から球団の資金力、球団方針というものを理由にバラつきがありました。広島のように基本的にはFA補強を行わないという方針を決めている球団があれば、巨人、阪神、楽天、ソフトバンクのように資金があり必要であれば積極的に利用しようとする球団もあります。今年は各球団がどう動くのか。解禁後の交渉の動きを見ないとなんとも言えませんが、新型コロナの影響というより補強したいポジションに適したFA選手がいるのか、いないのかを理由にした判断の方が大きいでしょう。もしかしたら、いつもなら補強に動くところだが今年は新型コロナの影響で経営が思わしくないから控えておこうと決断をする球団もあるのかもしれませんが、結局、例年と変わりなく落ち着くところに落ち着くように思えます。需要と供給の需要の部分にも大きな影響を与えているとは思えません」 例年FA戦略に動く阪神も今オフは積極的ではないが、これも新型コロナの影響というよりも、注目の“大物”が、次々とチーム残留を決めてFA市場に出なかった影響。昨年オフには、美馬学、福田秀平の2人のFA選手を獲得する大型補強に打って出たロッテも今オフは、FA戦線から撤退してるようだが、こちらも若手育成に目を向けるチーム戦略とリンクしており、新型コロナによる球団収入の減少が響いたものでもないという。 里崎氏が指摘するように動くところは動く…たとえ新型コロナの影響が経営を直撃していても「勝てば費用対効果がある」との積極的な経営方針を採用する球団はある。 今季、規定打席に達した中でキャリアハイの打率.323を残した梶谷には巨人、6勝7敗、防御率3.94の成績を残し、中継ぎ登板もした井納には巨人とヤクルト、5年ぶりに2桁勝利をマーク、ノーヒットノーランまでやった小川には日ハムが興味を示しているとされる。来年彼らは、どこのユニホームを着てプレーしているのだろうか。