「セダン」や「クーペ」の歴史的名前が続々とSUVに! すっかり姿を変えたクルマ5台
SUVになって生まれ変わった名車たち
2000年代前半から世界中で増え始めたSUVは、やがて大ブームとなって一大勢力を築きあげました。 【画像】アメリカンマッスルカーもSUVになっていた! 北米ではクーペからの乗り換えが急増したり、日本ではセダンやミニバンからの乗り換えが加速して、セダン人気だった市場を壊滅寸前に追い込んでいます。そして、いつしかSUVはブームではなく、定番となっていまもその人気を維持している状況。 そんななか、世界中の自動車メーカーが新たなSUVを誕生させているのはもちろん、歴史あるセダンやスポーツカーまでもが、存続をかけて同じ名前でSUVを登場させているのが興味深いところ。 今回はそんな、昔のイメージをガラリと変えてSUVとなっているモデルをご紹介します。 まずは、自動車業界全体に大激震を与えたといってもいい、大変身での登場となったトヨタ・クラウン。観音開きのクラウンこと、1955年誕生の初代クラウンからじつに15代続いた日本の伝統セダンとしての道を捨て、2022年に第1弾としてSUVとなるクロスオーバーが登場したのを皮切りに、スポーツ、エステート、セダンと4タイプのバリエーションをもつグローバルモデルへと進化したのです。 それまでこだわってきたFRレイアウトではなくFFがベースとなったことや、どちらかというとオーセンティックなデザインを守ってきたクラウンらしからぬ、アグレッシブに攻めたデザインとなったことなどから、往年のユーザーや販売店からは猛反発が起こったことも話題となりました。 しかし、発売してみれば販売はおおむね好調。とくに、これまでクラウンには見向きもしなかったような若い世代からも「かっこいい」と憧れられる存在となったことは、むしろ大成功といっていいでしょう。 続いて、かつてはバブル絶頂の時代からスポーツカーとして北米を中心に人気を集めていた三菱のエクリプス。ロングノーズ・ショートデッキというスポーツカーらしいデザインと、三菱ならではのパワフルなターボエンジンといったパフォーマンスの高さも評価され、2代目は映画『ワイルド・スピード』で使用されてまたまた爆発的な人気に。日本独自のカスタム文化といわれる「スポコン」を世界的に広める立役者ともなっています。 ただ、2005年に登場した4代目は日本へは導入されず、販売不振から北米専用車が廃止となったことから、エクリプスも2012年に姿を消してしまいました。 それから5年後、クーペSUVとして新たに誕生したのがエクリプスクロス。かつてはガソリンだけでなくディーゼルモデルもあったのですが、現在はPHEVとガソリンがラインアップ。高い4WD性能とPHEVの魅力が詰まった、三菱らしいクロスオーバーSUVとなっています。