アギーレジャパンの4-3-3は機能するのか
ハビエル・アギーレ新監督に率いられる新生日本代表の初陣となるウルグアイ代表との国際親善試合が、5日午後7時25分に札幌ドームで注目のキックオフを迎える。ワールドカップ・ブラジル大会で一敗地にまみれた日本代表が、どのような変化を見せるのか。1日から札幌市内で短期合宿を行ってきた55歳の元メキシコ代表監督は「4‐3‐3」を基本フォーメーションに掲げ、原則的にひとつのポジションに2人を配置して競争心を煽ってきた。 アルベルト・ザッケローニ前監督時代から2人の守備的MFと3人の攻撃的MFで形成されてきた中盤は、最終ラインの前にアンカーを置く逆三角形型に様変わりする。加えて、長くキャプテンを務めてきた長谷部誠(フランクフルト)が左ひざに違和感を訴えて4日午前中に離脱したことで、ワールドカップ・ブラジル大会を経験している選手がゼロと一気に刷新が図られる。 現状では所属するヘルタ・ベルリンでもアンカーを務めた経験のある細貝萌が逆三角形の底に位置し、前方のインサイドハーフを柴崎岳(鹿島アントラーズ)、森岡亮太(ヴィッセル神戸)、今夏に柏レイソルからスポルティングに移籍した田中順也のうち2人が務める可能性が高い。柴崎と森岡は出場すれば初キャップを獲得し、田中は2012年2月のアイスランド代表との国際親善試合以来、2つ目のキャップとなる。代表経験の少ない選手たちの抜擢に関して、アギーレ監督は前日練習終了後の公式会見で「それが私の仕事だと思っている」と意に介さないと宣言した。「どの国の代表監督も、選手を試しながら勝利を目指さないといけない」。 J1で「4‐3‐3」を導入し、なおかつ中盤にアンカーを配置しているのはFC東京のみ。1日から行われてきた短期合宿でも戦術的な指示はほとんどなく、選手たちも勝手がわからない。新生日本代表の背番号10を託された23歳の森岡も、練習後にこう語っている。「(ヴィッセルとは)ほぼというか、全部違う。4‐3‐3はやったことがないし、実際に試合をやっていきながら、という部分が大きい。ほとんど(ぶっつけ本番という)感じだと思う。ただ、上手くはまればすごく攻撃的というか、自分たちでボールを持って仕掛けられると思う」。