車の換気はどのように行うのが効率的ですか? エアコンが効いているので、なるべく窓を開けたくありません…。
車内の換気は、健康や快適性を保つために重要ですが、エアコンを使用しているときに窓を開けるのは難しいでしょう。この記事では、窓を開けずに車内の換気を効果的に行うための方法をご紹介します。 ▼トヨタ「アル・ヴェル」は月々でいくらの支払いが必要? 返済額を試算してみた!
窓を開けずに車内を換気する方法
車の窓を閉めたままでも、効率的に車室内を換気する方法があります。送風モードを「外気導入」に設定することで、車内の空気をスムーズに車外へ排出できます。この時、[A/C]の設定はONでもOFFでも問題ありません。 さらに、風量を最大にすることで換気の効率が向上します。このような条件を守れば、車内の空気は約3分で入れ替わります。ただし、換気時間は目安であり、車種によって異なることがある点にご注意ください。 ■外気導入とエアコンの併用は約1分半で空気がリフレッシュ 理化学研究所は、スーパーコンピューター「富岳」を活用して「室内環境でのウイルス飛沫感染予測と対策」に関する研究結果を公表しました。 この研究では、時速40kmで走行中の車内におけるエアコン設定と窓の開閉による換気性能や飛沫の拡散状況をシミュレーションしています。具体的には、エアコンを外気導入モードに設定し、通常レベル(最大風量の半分)および最大レベルで作動させた場合の比較を行いました。 時速40kmで走行しエアコンを通常レベルにして窓を閉めた場合、1時間あたりの換気量は177㎥となり、シミュレーションに使用されたタクシーの車内総体積(4.2㎥)の約40倍の空気が1時間で入れ替わる計算となりました。つまり、約1分半で車内の空気をすべて入れ替えることが可能です。 後部座席の左側の窓を5cm開けた場合、換気量は223㎥に増加し窓を閉めた状態と比較して25%向上しましたが、その上乗せ効果は大きくはありませんでした。さらに、運転席の窓も同じく5cm開けた場合でも、換気量はほとんど変わらないことが確認されました。 一方で、窓を閉めたままエアコンの風量を最大にした場合、換気量は通常レベルの約2倍に増加しています。この結果から、理化学研究所は「エアコンの風量に余裕がある場合、窓を開けるよりも風量を上げたほうが換気効果が高い」と結論づけています。